著者紹介

磯村 元信

ぼうず教育実践研究所

代表

1957年生まれ。都立秋留台高校校長11年、都立八王子拓真高校校長3年、学び直しや不登校の高校を若手のボトムアップで改革し、退学者を半減させる。NHK「クローズアップ現代」「ETV特集」で改革の実践が紹介される。現在、ぼうず教育実践研究所代表。

書籍

さらば学力神話:ぼうず校長のシン教育改革

『さらば学力神話:ぼうず校長のシン教育改革』

磯村 元信

学び直しは、生き直し!NHK『クローズアップ現代』などで紹介され話題。 課題集中校の元名物校長が学力神話を吹き飛ばし、真の学びの場とは何かをパワフルにつづる痛快教育エッセイ 「小学校から不登校で、発達障害も疑われ、学力もなく将来が不安です。私自身も精神に不調を抱え、子どもと二人で話をしていると、生きていても仕方がないと思って涙が止まらなくなります」――教育相談に訪れたあるシングルマザーの涙声が心に刺さった。今の日本、どこにでもある光景だろう。 自分は劣っている。自分を肯定できない。そんな人に言えない苦悩やコンプレックスを子どもに強いているもの、それが「学力」である。上級学校に進学することが幸せにつながる。大学を出ればいい仕事に就ける。経済力のある家庭では、塾や家庭教師にわが子の学力向上と将来を託す。一方、貧困家庭や一人親家庭の子ども、外国にルーツをもつ子どもとその保護者は、頼れる人もなく、学力至上主義に陥った学校教育の袋小路で立往生している。 中学生の99%が高校へ進学する今日、日本全体が「学力神話」の金縛りにかかっている。学力の上位層と下位層が同じ学校教育の土俵に立っている。それがドロップアウトの元凶だ。未来を生きる子どもたちには、「学力」とは別次元の大切な「物差し」があることを伝えなければならない。目の前の子どもをまるごと認め、一人ひとりのよさを生かして社会を生き抜くことを応援する教育、それを実践する学校がいま求められている。 教育に関する本は「上から目線」の教育批判、教員批判、家庭批判に陥りがちだ。ましてや元校長の書く本など、たいていは自慢話か、教育行政や教育関係者への恨み辛みの吐露に終わる。そういうものとは違う、こんな本を書いてみたかった。本書は、課題集中校で14年間にわたって書き綴った「校長通信」を再構成したものである。学力神話からこぼれ落ちた高校の「ざんねんな教育」の犠牲になりながら、それでもめげずに頑張る生徒、保護者、教職員を応援するのが目的だった。その記録をもとにした本書を、同じ境遇にあえぐ人たちへのエールとして、またボトムアップの教育改革論として提供したい。(いそむら・もとのぶ)

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