税務調査で狙われやすい「法人」の特徴、4つ
税務署の調査対策に選ばれる法人の特徴については、以下の4つが挙げられます。
・同業他社と比較して所得率が低い会社
・勘定科目に変動がある
・特定の業界
・数年間赤字が続いている
それぞれの特徴について解説していきます。
同業他社と比較して所得率が低い会社
税務署は、企業の毎期の所得率を重視している傾向があるので、同業他社と比較して所得率が低い会社は調査対象に選ばれる可能性が高くなります。
所得率とは「所得を売上で割った割合」を指し、この数値が低下している企業に対しては、利益を意図的に少なく計上して税金を回避しようとしているのではないかと疑われてしまいます。
このように、税務署は同業他社の所得率と比較し、その結果、他社と比べて所得率が低い企業は、税務調査の対象になりやすくなります。
勘定科目に変動がある
勘定科目が前年に比べて変動がある場合は、税務対象に選ばれてしまう可能性が高くなります。
具体的には、給与や外注費、交際費、広告宣伝費などの経費が前年に比べて大幅に増減している場合、税務署が異常と感じる可能性があります。実際に、経費の過大計上は、脱税の手口として知られているためです。
また、退職金の支給や回収不能な売掛金の貸倒処理など、通常発生しない項目であるにもかかわらず多額に計上された場合も、税務調査の対象になることがあります。
特定の業界
経済状況が良好な業種や、過去に不正が多発した業界が調査対象になりやすい傾向があります。具体的に、税務調査の対象になりやすい業界については、以下が挙げられます。
・飲食業
・酒販売業
・美容業
・風俗業
・貸金業
・建設業
・IT業
上記の業種に対して、税務署はデータをもとに調査を行い、特定の条件に該当する企業をリストアップしています。
数年間赤字が続いている
数年間赤字を続けている会社は、税務調査の対象となってしまう可能性が高いです。
決算が赤字であるからといって、必ずしも申告内容が正しいとは限らないのも事実です。企業によって異なりますが、好調な業績を上げながらも意図的に赤字決算を装い、納税を逃れようとする悪質な企業も存在します。
このため、赤字を計上している企業であっても、税務調査の対象になる可能性は十分にあると考えられます。
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