ポルトガル不動産投資でも注目したい「Airbnb」

前回は、ポルトガル不動産の賃料価格の推移について取り上げました。今回は、ポルトガル不動産投資でも注目したい「Airbnb」について見ていきます。

観光客が途切れないリスボン旧市街はAirbnbに最適

ポルトガルにおける賃料収入にかかる所得税率は28%です。それを計算すると、ネットの利回りは前回ご紹介した数字と比べ、ある程度低くなってしまいます。それでもポルトガルは西ヨーロッパでは最も条件が良い国の一つであり、現時点であればキャピタルゲインが得られる可能性も高く、良いところに安い物件を手に入れることができれば、それなりの数字は期待できます。もっとも、減税を目的に不動産投資をされている場合は、利回りは二の次というケースもあるかもしれませんが・・・。

 

今、ポルトガルや北欧、イギリス、フランス、ドイツなどの先進国からの旅行者に人気があるのが「Airbnb」です。ポルトガルでは合法であり、最近ではホテルでの食事が口に合わず、自分で料理をしたいという中華系旅行者の利用もよく耳にします。リスボン旧市街では、年間を通して観光客が途切れることはなく、Airbubに最もふさわしい地域と言われています。

 

 

ポルトガルでは、1回の賃貸期間が30日以内の短期賃貸に該当する場合の税率は、「賃料収入×35%×28%」となります。

 

通常の年単位の賃貸における税金は、月額賃料1,000ユーロと仮定した場合、

 

12,000ユーロ × 28% = 3,360ユーロ

 

となりますが、短期賃貸に該当する場合は、

 

12,000ユーロ × 35% × 28% = 1,176ユーロ


となるのです。

専門の管理会社に任せる場合は、10%の管理費が必要

現地不動産業者によると、Airbnb専門の管理会社に管理を任せた場合、1泊の平均賃料は冬季で90-140ユーロ、夏のリゾートシーズンで120-200ユーロという調査結果でした。

 

価格を決めるのは、交通の便の良さ、部屋の管理状態やデコレーションの良さ、朝食提供の有無、購入価格が比較的安いワンルームマンションか、3グループに貸し出せる3ベッドルームのマンションなどです。

 

ワンルームの物件の場合、冬季と夏季の賃料の中間を取って1泊105ユーロとして計算すると、

 

105ユーロ × 365日 × 0.8 = 30,600ユーロ

※当業者によりますと、年間の稼働率は約8割と言われています。

 

Airbnb専門の管理会社に管理費を10%支払うと、

 

30,600ユーロ - 3,060ユーロ = 27,540ユーロ

 

となります。

 

そこから税金(27,540×35%×28%=2,699ユーロ)と保険などの諸経費500ユーロを差し引くと、22,341ユーロが賃料収入となります。旧市街で70㎡ほどの小さめの物件を購入された場合、平均不動産価格は5,433ユーロ/㎡のため、不動産価格は約38万ユーロとなり、実質利回りは約5.88%という計算となります。

 

大きめの物件であれば、冬季で1泊140ユーロ、夏季で1泊200ユーロ、平均をとって1泊170ユーロで計算をすると、170ユーロ×365日×0.8=49,640、そこから管理費を10%支払うとマイナス4,964ユーロで44,676ユーロとなります。

 

そこから税金(44,676×35%×28%=4,378ユーロ)と保険などの諸経費500ユーロを差し引くと、39,212ユーロが賃料収入となります。3ベッドルームの場合、広さは150㎡程度となるため、旧市街の平均不動産価格5,433ユーロ/㎡で計算すると5,433ユーロ/㎡×150=約810,000ユーロ、実質利回りは約4.84%という計算となります。2ベッドルームであればその中間となるでしょう。

 

日本での民泊の法制化の際に、年間のほぼ半分である180日を上限とすることに不満が出ている点や、日本での稼働率は60-70%である現状を加味して考えると、日本よりAirbnbが発達しているポルトガルの「年間稼働率約8割」という数字は信ぴょう性が高いと言えます。賃料に関しては、平均的な値ですので、条件の良い物件が見つかればこれ以上、条件が悪ければこれ以下となるでしょう。

 

万博エリアでは、正確なデータはありませんが、平均的に賃料は旧市街よりやや低く、年間の稼働率は約75%の計算となります。平均不動産価格は3,762ユーロ/㎡で旧市街の5,433ユーロ/㎡よりかなり安いため、安い物件のご購入が可能です。その数字を基礎に計算すると、リスボン旧市街のと同程度の利回りが得られる物件を見つけることはできることになります。

 

 

カスカイスやシントラでは大まかですが、年間平均1泊100ユーロほどで、ピークシーズンとそうでない時があるため、稼働率60%と計算します。1㎡あたりの価格は2,400-2,700ユーロと、リスボン旧市街の半額であり、100平方メートルであっても不動産価格は300,000ユーロ以下となります。

 

計算をすると100ユーロ×365日×0.6%=21,900ユーロ、そこから管理費を10%支払うと、マイナス2,190ユーロで19,710ユーロとなります。そこから、税金(19,710×35%×28%=952ユーロ)と諸経費400ユーロを差し引くと、18,358ユーロが賃料収入となります。300,000ユーロの物件でも実質利回り6.1%という計算となります。

 

すべてデータを基にした全体的な、仮の計算ですので、個々の物件を対象とした予想をご希望の際には、現地の業者にご確認下さい。

 

これまで8回連載してきましたとおり、皆様が「景気回復中」のチャンスを掴まれること、留学や老後の休息のために滞在を楽しまれること、「年間7日間の滞在」のみで居住権を維持されることを願っています。

宅地建物取引士

日本、シンガポール、北京にて、不動産賃貸業、国内・海外法務、日本企業の海外進出サポート業務などに携わった後、ヨーロッパのマイナー国家への海外不動産投資業務、海外移住サポート業務に従事している。現在は北京と東京を行き来しながら、ポルトガル、スペインをはじめ、ギリシャ、キプロスなど数カ国の不動産を取り扱う。
不動産投資においては、各国の法律、税制、金融について詳細なアドバイスを心がけ、移住においては、顧客それぞれの希望に合った生活環境、教育方針、医療体系などを備えた国・地域を提示できるよう、常に研究を重ねる。
親族の半分はブルガリアに在住、ギリシャ、キプロス、スペイン、マルタにも親族、友人、知人が在住している。

著者紹介

連載移住先としても注目! 「ポルトガル不動産」の最新事情

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