言語能力、学歴、事業経験等の条件はない
今回は、他国への投資移民プログラムと比較して、ポルトガルの「黄金居住ビザ」プログラムにはどのようなメリットがあるのかを見ていきます。
1.申請者に求められる条件が緩い
まず、より多くの方に申請する権利があります。
申請するための具体的な条件は、
●主たる申請者が満18歳以上であること
●非EU加盟国家の国民であること
●規定された価格(50万ユーロ)以上の不動産をポルトガルで購入すること
●個人用の健康保険を購入すること
●犯罪歴がないこと(無犯罪証明書の提出が必要)
言語能力、学歴、事業経験の要求はなく、資金の出所についても説明する必要はなく、実質満たさなければならない条件と呼べるものは、「50万ユーロ以上の不動産をポルトガルで購入すること」のみであるといえます。
また、「従たる申請者」としては、
●主な申請者の法律上の配偶者
●満18歳未満の子女
●満18歳以上の未婚で、全日制の大学・大学院などに在学中で、経済的に独立していない子女
その他、主な申請者及び配偶者双方の事業や年金で完全に自立した生活を営むことができる方を除いた、「経済的に独立していない」と言えるご両親も居住許可の申請を行うことができ、ご家族3代までが一緒に移住できます。
居住カードを取得して5年経過後、永住権の申請が可能
2.申請から許可までにかかる時間が短い
次に、申請から許可までにかかる期間について説明します。ご提出書類の準備(詳細はここでは省略)、ご購入になる不動産の選択、現地の銀行口座の開設などの準備期間は除いて、ポルトガル政府による審査期間は90日以内です。
審査が通過すると、1年間の居住カードを取得できます。次の更新時以降は、毎回2年間の居住カードを取得いただけます。更新にかかる期間は60日以内です。
3.永住権の取得も可能
永住権の取得の条件に関しましては、はじめの居住カードを取得して5年間が経過すると、永住権の申請ができます。このときの申請条件は緩く、1年目に7日間、2、3年目に合計14日間、4、5年目に合計14日間ポルトガルに滞在されていれば、申請条件を満たします。
事実上、「日本で仕事、学業を続けつつ毎年ポルトガルに旅行に行く」だけで永住権は申請できます。ご購入いただいた不動産はいつでも売却できますが、永住権取得を希望される方は、永住権取得までは所有して頂き、その後であれば、売却しても永住権に影響はありません。6年経過後にはポルトガル国籍の申請もできます。法律上、日本国籍の放棄をしなければいけないため、希望者がどれほどいらっしゃるかは未知数ですが、ポルトガル国籍の取得によって、ポルトガルの選挙権の取得、他のEU加盟国での居住、就労も可能となります。