今回は、「終活」を進める上で欠かせない専門家の力について見ていきます。※本連載では、CFP(サーティファイド ファイナンシャル プランナー)髙橋佳良子氏の著書『2択クイズでまるわかり! あとあとモメない「終活」はどっち?』(すばる舎)の中から一部を抜粋し、老後の生活設計と資産管理を中心に「お金終活」をどのように進めるべきか、その基本を解説します。
すべて自分で行うには限界がある「終活」
「自分の人生の締めくくりなのだから、人の手を借りずに自分でやり通したい」
終活に対し、このような考えを持っている読者の方もいるのではないでしょうか。
お気持ちはわかりますが、本書にも書かれている通り、終活を通じての体験は、ほとんどの人が人生で初めてのことばかりです。生命保険の見直しや遺言書の作成、財産の整理に葬儀の見積もりなどを、人生で何度も行う人は皆無でしょう。これらすべてを自分で行うには限界があります。
「人生で初めてのこと」を解決する各分野の専門家たち
ですが、各分野の専門家たちは、その「人生で初めてのこと」を解決するのが生業です。年金などに関しては社会保険労務士、生活設計についてはファイナンシャルプランナー、介護については地域の包括支援センターやケアマネージャーに相談すれば、手続きの進め方だけではなく、間違えやすいポイントなどについても教わることができるはずです。
専門家から適切なアドバイスを聞くコツについては、次回で紹介したいと思います。
株式会社ライフアンドマネークリニック
三世代充実生活研究所
CFP(サーティファイドファイナンシャルプランナー)
1965年生まれ。広島修道大学大学院人文科学研究科修士課程(社会学専攻)卒業後、1990年にFP資格を取得。お客様へのコンサルティングを通して、資金計画や保険の見直しだけではなく、人生プラン・終活・心の持ち方・人間関係の重要性を痛感し、2001年にライフアンドマネークリニックを設立。2007年には金融庁による、金融知識普及功績者表彰を受ける。2015年に三世代充実生活研究所を設立。終活に関して現場感を大切に、「第三者の目線」で消費者向け、事業者向けの講演・研修・コンサルティングを全国で行う。
株式会社ライフアンドマネークリニック
三世代充実生活研究所
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載老後の生活設計と資産管理のための「お金の終活」講座