留学生の「SNS投稿のモチベーション」を維持する仕組み

前回は、留学生が書いた記事をSNSに投稿する際の留意点について取り上げました。今回は、留学生の「SNS投稿のモチベーション」を維持する仕組みを見ていきます。

成績発表や表彰で留学生のやる気を引き出す

前回の続きです。

 

このプロジェクトに参加した留学生たちは、基本的に無償ボランティアです。彼らが記事を投稿する熱意を失ってしまえば、投稿の質と量はがっくりと落ちてしまい、読者を増やすことは望めなくなるでしょう。そこで大切になるのが、投稿者のモチベーションを維持する仕組みづくりです。

 

私たちは問題を解決するため、全部で2回の「意見交換会」と、月1度のミーティングを開きました。

 

意見交換会には、留学生ボランティアと、地方自治体の観光課や地域の観光関連団体の関係者に集まってもらいました。そこで行ったのが成績優秀者の発表です。Facebook の投稿とアーカイブページの記事のそれぞれで「いいね!」数、コメント数、シェア数を集計し、成績上位者を表彰し、商品券などの副賞を手渡しました。また、投稿数や、最も「いいね!」を集めた記事などの部門も用意し、こちらも表彰しています。

 

このイベントは年度末ではなく、プロジェクトスタートから3か月ほどたった時期に行いました。この時期は、いわゆる「中だるみ」が起こりがち。そこで成績発表や表彰を行うことで、留学生のやる気を引き出そうと考えたのです。

 

意見交換会で観光関係者とディスカッションしたことも、留学生にとっては刺激的な体験だったようでした。関係者から自分の投稿に対する反応を聞き、どんな記事が評価されたのか、これからどういったものを書けばいいのか知ったことも、学生のやる気アップにつながります。

留学生同士の交流の機会をつくる

ミーティングの主な目的は、情報共有と、留学生同士のコミュニケーションを図ることです。

 

イベント情報の共有は、重要なテーマでした。たとえば織田信長ら3英傑のパレードなども行われる、名古屋最大級の祭り「名古屋まつり」などは、ぜひとも記事で取り上げてほしい大イベントです。だから、留学生たちに情報を伝え、参加してもらうよう促すことが大切。ときには交通費を支給し、注目イベントに参加してもらうケースもありました。

 

反対に、1つのイベントにたくさんの留学生が集まっても、似たような記事ばかりになって効率がよくありません。そこで、多くの留学生が参加しそうなイベントについては、記事の担当者を1〜2人に限定してしまうこともあります。

 

ミーティングは、留学生たちの交流の場としても機能しています。留学生の多くは、単身で日本にやってきています。周囲は知らない人ばかりで、心細い気持ちになっている人も少なくありません。また、留学生は日本の情報にも飢えています。たとえば、イスラム圏出身の人なら、戒律に合った料理が食べられるレストランがどこにあるのか知りたがっています。ミーティングを通じ、留学生たちに交流の機会を与えれば、プロジェクトへの熱意も高まるでしょう。

 

この種のプロジェクトでは、無償ボランティアの力を借りる機会が少なくありません。彼らのやる気を引き出し、プロジェクトでの活動を楽しんでもらう工夫をすることは、とても大切なことです。

 

ミーティングで留学生らが集合。交流の機会に。
ミーティングで留学生らが集合。交流の機会に。
ときにはコンテストを開催しモチベーションをUPさせる。
ときにはコンテストを開催しモチベーションをUPさせる。

 

株式会社エスケイワード 代表取締役社長

1958年4月6日名古屋市生まれ。
立教大学を卒業後、コピーライターとして広告プロダクション会社に入社。
プランニングオフィス「IMPACT」を設立後、IMPACTをエスケイ欧文写真植字社と統合し、株式会社エスケイワード設立、1991年に代表取締役に就任。グローバル化にいち早く対応し、翻訳業務、多言語ウェブページ制作へと常に新しい視点で業態を変革しつづけ、事業を拡大する。現在では多くの官公庁、グローバル企業のホームページをはじめとするコミュニケーションツールのコンサルティングから制作、運用管理まで請け負う。
中小企業診断士としても活動し、経営の立場から「コミュニケーション」を捉える独特の視点を展開する。

著者紹介

連載外国人旅行者を呼び込むための「SNS」等を活用したプロモーション術

外国人リピーターを確実に増やす インバウンドコミュニケーション 成功の秘訣

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加藤 啓介

幻冬舎メディアコンサルティング

訪日外国人の急増によって、インバウンド施策は盛り上がりを見せています。2015年1-9月の訪日外客数は1,448万人、すでに2014年1年間の訪日外客数1,340万人を上回っています。 しかし、今後円高や中国株安によって、今までのよ…

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