「いいね!」やコメントを分析して配信先を決定
「いいね!」やシェアを増やし、多くの人にその地方の魅力を伝えるためには、Facebook広告を利用することも有効です。ただし、やみくもに広告を打つのは感心しません。きちんとターゲットを絞り、適切なやり方でアプローチしなければ、費用対効果を高めることはできないでしょう。
そこで私たちは、Facebook投稿についた「いいね!」やコメントを分析しました。すると、東南アジアのユーザーが多いことがわかったのです。そこで、広告を打つ地域をタイやフィリピン、インドネシアなどに絞り、その地域の人々が興味を持ちそうな広告を出しました。その結果、2015年度にはインドネシア、フィリピン、マレーシアなどのファン数を多く獲得。目標としていた15万「いいね!」を達成することができました。
また、広告の契約スタイルにも気を配りました。Facebook広告には、1クリックごとに課金されるタイプ(CPC=Cost Per Click)と、表示回数ごとに課金されるタイプ(CPM=CostPer Mille)、そしてCPCとCPMの混合型の3つがあります。それらを、より効果が表れやすいものに順次変更していきました。
広告の表示方法も、ページのサイドバーに表示されるタイプと投稿としてタイムライン上に上がるタイプのものを使い分けることで、より高い効果を得ることができました。さらに、留学生ボランティアの肉声を使った動画広告も掲載しています。
広告と通常投稿、それぞれの長所を組み合わせる
最近の消費者は、広告に対して懐疑的な姿勢で接することが増えています。いくらアピールしても、「どうせ広告でしょ?」と疑い、鵜呑みにしたりはしないのです。しかし、広告が無力ということではありません。そこには、「多くの人に情報を伝える」という力が秘められているのです。
一方、Facebook上の口コミ情報には、広告では伝えられない臨場感、旅行者の視点から見たフレッシュな情報などが詰まっています。ただし、それが拡散するかどうかはなかなかコントロールできません。「この地域の、こんな人に届いてほしい」と熱望しても、それがかなうかどうかは運次第の面が大きいのです。
そこで重要なのが、広告とFacebook 上の投稿を上手に組み合わせることです。そうすることで、双方の長所を組み合わせ、より効果的な情報発信が可能になるでしょう。