前回は、目にケガをした場合の対処方法を説明しました。今回は、目をぶつけた際に起こりうる症状について見ていきます。
目の打撲から「低髄液圧症候群」を発症することも
Q:バイク事故で目の周辺を強打しました。1週間以上たっても目が重く、眼球が動かしづらく、体がだるいです。眼科で検査を行ったのですが、異常なし。「肩こり」と片づけられてしまいました。
A:外傷時に首にも負荷がかかっていると「低髄液圧症候群」などの疑いもあります。単純な打撲でこれだけ長期間目の重さやだるさが続くのは一般的ではないので、自律神経の障害やそれによる眼精疲労などが関与している可能性もあります。
目の強い打撲後には、いろいろな合併症が起こる
Q:目を打撲したあと、視力が0.02まで下がりました。腫れが引いた後から光がチカチカ見えますが大丈夫でしょうか? 医師には経過観察でいいと言われました。
A:目の強い打撲後には、いろいろな合併症が起こります。今のところ経過観察でいいということは時間とともによくなる状態なのではと思います。現在見えている光はまだ吸収されていない血液なのかもしれません。
日本眼科学会認定眼科専門医
指導医
1998年名古屋大学医学部卒業後、社会保険中京病院に勤務。
2000年、社会保険中京病院眼科医員。
2005年ハーバード大学 Massachusetts Eyeand Ear Infirmary 留学。2006年、イリノイ大学眼科留学。2012年慶應義塾大学医学部大学院卒業博士号取得。同年、岐阜赤十字病院眼科主任部長、名古屋アイクリニック角膜・眼表面担当医に就任。白内障、レーシック、フェイキックIOLから角膜移植術、角膜クロスリンキング、眼瞼手術など最先端の手術をマルチにこなす。2011年~2015年までの手術実績約3700眼。
慶應義塾大学医学部 眼科学教室 非常勤講師。
大連医科大学客員教授。
中華人民共和国 非常勤医師免許取得。
ICLインストラクター。
トラベクトームインストラクター。
著者プロフィール詳細
連載記事一覧
連載放っておくと大変なことに!? 目のケガ・ドライアイQ&A