前回は、家造りの発注先選びで気をつけたい「保証年数」のカラクリについて解説しました。今回は、マイホーム建築では土地探しより業者探しを優先すべき理由を見ていきます。

先に土地を買うと家造りの費用が足りなくなることも

「土地は先に購入したのであとは家を建ててくれる建設会社を探しています。もうあまり使えるお金が残っていないので、これだけの予算で家を建てたいんですが」という方が結構いらっしゃいます。

 

住宅そのものに対してこだわりがない場合はいいのですが、ある程度希望がある場合、その金額ではできません、と言われてしまった時点でアウトです。土地と建物に振り分ける予算の比重は人それぞれですが、先に土地を買ってしまうと、肝心の家づくりにかける費用が足りなくなってしまうことがあります。

 

土地を探す時点で、並行して建設を依頼する業者探しも進めましょう。土地と業者、どちらを探すのが先なのかといえば、私は業者探しを優先すべきだと思います。その会社で家を建てるのにどれくらいの費用がかかるのか目処がついていれば、それをさし引いた金額で土地を探すことができます。

 

「絶対に駅から徒歩5分以内じゃないと駄目なんだ」という人は、家を建てるときの条件をいくつかあきらめるしかないですし、多少遠くなってもいいということであれば、その分土地代が安くなって、住宅にお金をかけることができます。

土地探しの相談に乗ってくれる施工会社もある

また、安い土地が見つかったからといって、あまり調査せずに購入してしまった場合、水道の引き込み直しが必要だったり、擁ようへき壁をやり直さなければならなかったりと、余計な費用がかかってしまうことがよくあります。施工会社によっては土地探しの相談にも乗ってくれます。地形的な条件や周囲の環境など、プロでなければ見極められないことがあります。もし施工会社が決まっていれば、希望の土地が見つかったときに一緒に下見に行って、実際にその土地にどんな家が建てられるか、ほかに余計な費用がかからないかなど、具体的な話ができます。

 

実際に家造りを進めていくと、当初のプランや理想からどうしても変更しなければならないケースが出てきます。そのためにも、信頼できる業者選びが重要なのです。

本連載は、2017年2月27日刊行の書籍『改訂版 いい家は注文住宅で建てる』(幻冬舎メディアコンサルティング)の本文から一部を抜粋したものです。

改訂版 いい家は注文住宅で建てる

改訂版 いい家は注文住宅で建てる

齋藤 正臣

幻冬舎メディアコンサルティング

人生で一番大きな買い物、「マイホーム」。理想のイメージばかりが先行して、見当違いな設計に後悔したり、不本意な金額を払ったりするハメに陥らないために、まずは住宅オーダーの基本を学びましょう。「よい見積り、悪い見積…

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