前回は、会計ソフトの活用自体が「目的化」することの危険性を解説しました。今回は、事業用現金の動きを管理する「現金出納帳」の記入例について見ていきます。

現金出納帳でお金の流れを「見える化」する

プライベートな財布と事業用の財布を分けることは重要です。しかし、ただ二者の区別をしただけで、漫然とお金を使っていては、気づいたら2つの財布両方ともカラッポということにもなりかねません。

 

どのようにお金が入ってきて、自分が何にいくら使っているのか。お金の流れを〝見える化〟するために、つけていただきたい帳簿の一つが「現金出納帳」です。これは、家庭でいえば家計簿のようなもの。預金口座を通じて入ってくる売上や支出以外の、〝事業用財布〟からの現金の動き(入金、支払い)を記入する、いわゆる小口現金の管理を行うものです。

帳簿上で経費や売上を分類する「勘定科目」

まずは、記入例をご覧ください。

 

[図表1]現金出納帳の記入例

 

いくつか見覚えのない専門用語があると思いますので、解説していきましょう。

 

まず、「勘定科目(科目)」とは、帳簿上で経費や売上を分類する項目のことです。「何に」使ったのかをクリアにするためには、家計簿で食費や光熱費などと支出の分類をするように、事業の経費も「消耗品費」「旅費交通費」「減価償却費」「仕入」のように用途を区別し、記入する必要があります。

 

先に挙げたような一般的に使われる勘定科目のほか、自分の業務に合った勘定科目を決め、それに基づいて記帳すればOKです。

 

[図表2] 個人事業主・フリーランスが使う勘定項目の例

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    櫻井 成行

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