予想外の災害や事件でお金が無くなったら・・・
お金にまつわるセミナーを開催していると、「私は貯金をしています」と言う受講生にお目にかかれることもあります。しかし、そのような方によくよく話を聞いてみると、「なんとなく貯金をしている」という方が圧倒的に多く、心配になります。
貯金をする際は、目的別に分類をすることが大原則です。日常よく使う「生活費」の口座があるとしましょう。それとは別に「緊急用」「自分年金用」「投資用」、少なくとも3種類の貯金用口座を確保しておくことが理想です。
特に女性の場合、緊急用のお金は非常に大切です。なぜなら、地震大国・日本ではいつ大災害が起こってもおかしくないからです。
また、たとえ天変地異から身を守れたとしても、経済的な不安要素はゼロにはなりません。まず社会全体の金融システムが崩壊する可能性があります。勤め先が倒産したり、減給されたりするリスクもあります。突然の病気や事故に遭うことだって考えられます。
このような事態になった場合、「緊急用」の貯金があれば、なんとか乗り切ることができるはずです。
手取りの3カ月分を、自宅に現金として備えておく
緊急用の貯金として、最低でも「手取りの3カ月分」、できれば「手取りの半年分」の蓄えを推奨しています。たとえば手取りが20万円であるなら、「20万円×3カ月=60万円」、もしくは「20万円×6カ月=120万円」があれば安心です。
そして、できればこの緊急用のお金は現金の形で、自宅に備えておくことをお勧めします。天変地異が起これば、インフラが止まったり、ATMも突然止まる可能性が高いです。クレジットカードも、端末が機能しなければ役に立ちません。そのような状況で、一番強いのはやはり現金です。
この「緊急用」の貯金は、緊急時以外は絶対に使ってはいけません。「修行」「訓練」ととらえて、手をつけないようにして過ごしてください。また、最低額の「緊急用」の貯金が手元にない人は、今日から大急ぎで貯めてください。
<ポイント>
生活費とは別に、手取りの3~6カ月分の現金を緊急用として備えておく