仕事と休息を切り替えられる「もう一つの拠点」
経営者や管理職など、日々の判断を求められる立場では、まとまった時間を確保することが難しいケースがあります。会議や連絡への対応だけでなく、移動や来客など、日常の業務にはさまざまな予定が入ります。
その一方で、事業の方向性を考えたり、新しい企画を検討したりするには、目の前の業務とは別に考える時間も必要です。
こうした働き方を考えるうえで参考になるのが、国土交通省の『テレワーク人口実態調査』です。2025年度の調査では、雇用型就業者のうち、これまでにテレワークを経験したことがある「雇用型テレワーカー」は25.2%。直近1年間にテレワークを実施した人は16.8%でした。テレワークは一時的な働き方にとどまらず、現在も一定程度利用されています。
過去の同調査では、共同利用型オフィスを選ぶ理由として、「職場の人に気を遣ったり、会議・問合せ等もなく、仕事に集中できるから」という回答が46.7%で最多でした。場所を変えることそのものよりも、仕事に集中しやすい環境を確保することが目的になっていることが分かります。
もちろん、これらの調査結果から「セカンドハウスを持てば仕事の生産性が上がる」とまでは言えません。
ただ、仕事をする場所を選べる環境が広がっていることは確かです。セカンドハウスを仕事にも使うのであれば、景色や内装だけでなく、「ここでは仕事をする」「ここでは休む」と用途を分けられることが重要になります。
たとえば、書類やパソコンを置くデスクを一角にまとめ、オンライン会議ができる通信環境を整えておく。仕事を終えた後は、寝室やリビングなど別の場所で過ごす。これだけでも、日常の住まいとは異なる使い方ができます。
仕事のためのスペースを大きくする必要もありません。重要なのは、必要なときにすぐ仕事を始められ、終わったら仕事から離れられる環境をつくっておくことです。
また、国土交通省が2026年3月に閣議決定した『住生活基本計画(全国計画)』でも、住まい方の多様化や、テレワークなど新しい働き方に対応した住環境が政策上のテーマとなっています。


