解決方法3.民間業者に有料で引き取ってもらう
最後の手段として、民間業者に費用を払って引き取ってもらう方法があります。「土地買取業者」などで検索すると、こうしたサービスを提供している業者が見つかるでしょう。
引き取り費用は土地の場所や状況によって大きく変わります。首都圏付近の山林なら50万〜150万円程度が相場ですが、交通の便が悪い場所になると200万円以上かかることも。さらに、建物がある場合は、解体費用として200万〜400万円程度が別途必要になります。
ただし、民間業者を選ぶ際には注意が必要です。というのも、この分野には悪質な業者も一定数存在するからです。「無料で引き取ります」と言っておきながら、後から高額な費用を請求する業者もいます。信頼できる業者を選ぶためには、会社の所在地が明確で実際に訪問できることを確認しましょう。
首都圏の山奥にある500平方メートルの土地を処分した事例をご紹介します。
相続人の方は東京在住、現地を一度も見たことがありませんでした。土地には築60年の小さな建物があり、倒壊の危険がありました。毎年の固定資産税は8万円、建物が倒壊すれば近隣への損害賠償リスクもありました。
最初は「相続土地国庫帰属制度」を検討しましたが、建物があるため利用できませんでした。建物を解体して更地にすれば制度を利用できますが、解体費用に200万円、国への負担金が100万円の合計300万円が必要となることがわかりました。
そこで民間業者に相談したところ、建物付きのまま250万円で引き取ってくれることになりました。相続土地国庫帰属制度より50万円ほど安く済んだのです。
どの方法を選ぶべき?
売れない空き家をどう処分するかは、それぞれの状況によって異なります。
費用を最小限に抑えたい場合は、まず隣地所有者への譲渡を検討し、次に相続土地国庫帰属制度を検討してみましょう。ただし、要件が厳しく、時間もかかることを覚悟する必要があります。確実に処分したい場合には、民間業者への依頼がいいでしょう。費用はかかりますが、スピーディーに処分できます。
どの場合も、複数の業者や法務局に相談して、最適な方法を見つけることが重要です。ひとりで悩まず、専門家に相談することをおすすめします。
高橋 大樹
不動産相続アーキテクツ株式会社
代表取締役・宅地建物取引士・一級建築士
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