「もう、誰も信じられません…」家族一筋だった49歳妻、判決文を前に噛み締める絶望。発端は、同窓会で囁かれた『ずっと好きだった』【弁護士の実録】

「もう、誰も信じられません…」家族一筋だった49歳妻、判決文を前に噛み締める絶望。発端は、同窓会で囁かれた『ずっと好きだった』【弁護士の実録】
(※写真はイメージです/PIXTA)

「不倫」「浮気」「離婚」「セクハラ」……銀座さいとう法律事務所には、今日も有象無象のトラブルが舞い込みます。本連載では、齋藤健博弁護士が実際に寄せられた事例をもとに、男女の法律問題を解説していきます。

家族一筋だった女性、夫の単身赴任中に同窓会で…

Iさん(49歳)は、夫と大学生の娘の3人家族で、これまで何不自由ない幸せな生活を送ってきました。娘とも仲が良く、夫に単身赴任の話が出た際も「娘の大学受験が終わるまでは控えてほしい」といって、家族で支え合うことを大切にしてきた人です。

 

やがて、娘が晴れて大学へ入学したのを機に、夫は単身赴任を開始。Iさん自身は広告代理店で働いており、夫とは時折連絡を取り合う生活になりました。

 

広告代理店と聞くと、華やかで不倫が多い職場というイメージも一部にありますが、Iさんは違いました。夫一筋、娘一筋で不倫には見向きもせず、なにより家族を想ってきたのです。

 

しかし、夫が単身赴任して1年が経過したころ、まさかの出来事が起こります。夫の不貞……ではなく、なんとIさん自身が不貞行為におよんでしまったのです。

 

相手は学生時代のサークルの先輩でした。出席した同窓会でたまたま再会し、「前からIさんのことが好きだった」と告白されたことで恋に落ちてしまいます。

 

当初はそれを禁断の恋と強く意識することもなく、サークルの先輩と関係を持ったという程度の認識でした。彼には妻と子どもがいたものの、家族にはまったく気づかれていない様子。Iさんも、大学生の娘が家を空けることが増えていたため、金曜から日曜までの週末、彼と甘い時間を過ごすようになりました。

 

平日も常に連絡を取り合い、彼からは「自分の家族のことはまとめる」「結婚しよう」「もう少ししたら2人の家を探そう」といった甘い言葉に誘われます。昔から好きだった彼の性格にも酔いしれていました。連絡が少しでもつかないと不安になりましたが、Iさんとのあいだで決めた「奥さんとは行為をしない」という約束を彼が守ってくれている様子だったそうです。

 

逢瀬で使うラブホテルの費用はすべてIさんが負担していました。お財布の紐を握られている彼のためにとプレゼントを贈るなど、誠心誠意尽くしてきたのです。

彼の裏切り、突然の音信不通

ところが突然、彼の妻から不貞行為に対する慰謝料請求が届きます。彼からは「家族には話していない」と聞かされていたものの、実際には妻にすべてを打ち明けていたのです。Iさんは言い逃れをせず、潔く慰謝料の支払いに応じました。

 

支払いを済ませた翌日、いつもどおり彼に連絡を試みたものの、LINEも電話もショートメッセージも一切返信がありません。彼はIさんとの関係を一方的に遮断してしまったのです。

 

あまりのショックと怒りにIさんは震えました。彼の性格からして、妻には本当のことを話さず適当にはぐらかしているに違いありません。「自分との結婚を真密に考えていた」という事実を、リスクを冒してでも証明したいと考えたIさんは弁護士に相談します。しかし、単に真実を明かそうとすれば「名誉毀損になる可能性がある」と指摘され、途方に暮れてしまいました。

 

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