「親からの仕送り月5万円」で暮らしていた東大卒ニートが“無職の父親”になって気づいた資産形成の真実…真面目に「NISAを続けた人」を、老後待ち受ける残酷な罠

「親からの仕送り月5万円」で暮らしていた東大卒ニートが“無職の父親”になって気づいた資産形成の真実…真面目に「NISAを続けた人」を、老後待ち受ける残酷な罠
(※写真はイメージです/PIXTA)

国が「貯蓄から投資へ」との方針を掲げるなか、日本でも近年NISAやiDeCoを活用した資産形成が広がりつつある。しかし、「NISAやiDeCoをしていれば安心なのか」というと、必ずしもそうとは言い切れない――。『世界の超富裕層がしている 「最初の1億円」の作り方』(KADOKAWA)より、小原正徳氏が積立投資に潜む「3つの罠」を暴く。

3.インフレ以上に恐ろしい「時間切れ」の罠

インフレよりも、もっと恐ろしく、取り返しのつかないリスク。それが「時間切れ」だ。

 

NISA戦略の最大の欠点は、最終的な結果が分かるのが数十年後だということである。あなたが60歳になり、自分の資産額を見て「これでは足りなかった」「もっと違うやり方があったのではないか」と後悔したとしても、もう手遅れなのだ。人生をやり直すための気力も、体力も、そして時間も、そこには残されていない。

 

あなたは「普通の老後」を手に入れるために、人生のすべてを懸けている。これ以上に危険な賭けが、他にあるだろうか?

東大卒ニートの意識を変えた「妻の妊娠」

「じゃあ、一体どうすればいいんだ!」

 

そんなあなたの、悲痛な叫びが聞こえるようだ。だが、安心してほしい。私も、おそらくあなたよりも悲惨な場所にいたのだから。

 

信じられないかもしれないが、私は東大を卒業したにもかかわらず、就職活動すらしなかった。なぜなら、学生時代、親からの仕送り5万円だけで、家賃込み3万5000円で生活し、余った1万5000円で月に20本も映画館で映画を観るという、なんとも文化的な生活が完成してしまっていたからだ。就職してフルタイムで働く意味が、本気で分からなかったのである。

 

そのまま就職活動をすることなくうっかり大学を卒業してしまい、当然のようにニートとなってしまったが、やがて時給1000円のアルバイトを始めた。幸いにもそこで正社員になったが、年収は300万円ほど。それでも一人で生きていくには十分な収入で、特に不満もなかった。

 

そんな私の人生に、転機が訪れる。結婚していた妻の妊娠だ。この瞬間、私の人生というゲームのルールが、根本から書き換わった。「自分一人が食えればいい」というイージーモードから、「家族を守り、豊かにする」という、途方もないハードモードへの強制的なステージアップだ。しかし、私は絶望しなかった。むしろ、こう思った。「面白い。やってやろうじゃないか」と。

 

そして、明確な目標を立てた。「不動産投資家になって、自由で文化的な生活と家族を守り豊かにすることを両立させる」と。

 

しかし年収も低く資産もなく、不動産投資などできようはずもない。そこでまずは不動産業界に転職を試みることにした。属性を上げると同時に不動産の知識・経験を身につけるという一石二鳥を狙ったのである。

 

しかし当時、二十代も後半にさしかかって業界の経験がないとなると、望んだ転職ができるか不安があった。そこでまずは武器を身につけるため、不動産鑑定士の資格を取ろうと決意した。そして、会社を辞めた。受験勉強に専念するために。世間から見れば、それは「無職の子持ち」という無謀の極みだ。

 

だが、当の本人は、これから始まる大逆転劇のプロローグに胸を躍らせ、意気揚々と未来を見据えていた。

NISAを続けながら、自己流で資産を増やす速度を加速させる

誤解しないでほしい。私は、あなたにNISAをやめろと言っているのではない。NISAは素晴らしい制度だ。ぜひ、これからも続けるべきである。

 

しかし、もう一度、心の奥底に問いかけてほしい。「NISAだけで、本当に満足なのか?」

 

「NISAの隣に置く、もう一つの手段」ーー安全運転を続けながら、必要な時だけ追い越し車線で一気に加速する。そんな賢く、そして貪欲な「両利き」の戦略が必要である。

 

ただし、最終的に投資は、誰のせいにもできない自己責任の世界だ。業者に言われるがまま行動し、思考を停止した者に待っているのは、容赦のない搾取だけである。かくいう私もかつてその陥穽(かんせい)にハマって4年間を棒に振った。

 

だからこそ、私はあえて厳しい言葉を言おう。「自己流は『事故』流である」。

 

 

小原 正徳

株式会社不動産科学研究所 代表取締役

投資家・事業家/不動産鑑定士/宅地建物取引士

 

 

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※本連載は、小原 正徳氏の著書『世界の超富裕層がしている 「最初の1億円」の作り方』(KADOKAWA)より一部を抜粋・再編集したものです。

世界の超富裕層がしている 「最初の1億円」の作り方

世界の超富裕層がしている 「最初の1億円」の作り方

小原 正徳

KADOKAWA

新NISAやインデックス投資……多くの人のお金の増やし方はどれも正しい。ですが、それだけでいいのでしょうか。年率5%で増えたとしても、1億円に届くのは数十年後です。 世界の超富裕層は、同じルートを通っていません。 …

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