最近耳にすることが増えた「残クレ住宅ローン(残価設定型住宅ローン)」。月々の返済額を抑えられるというメリットが強調されがちですが、安易に利用すると家計を揺るがす大きな危険性があります。本記事では、FPの市川貴博氏が残クレ住宅ローンのリスクについて、全額住宅ローンを組んだ場合との比較シミュレーションを交えて解説します。

“あえて挙げる”残クレ住宅ローン2つのメリット

残クレ住宅ローンのメリットは、毎月の返済金額がリバースモーゲージ部分は利息の負担だけで済むため、抑えやすいという点です。

 

ただし、この部分は相当に金利が高いため、本当に返済金額が抑えられるかどうかは、残価設定の金額をどれくらいにするのかということで有利不利が変わってきます。

 

また、短期間での売却に向いているという利点もあります。

残クレ住宅ローンの“致命的な”デメリット

一方、残クレ住宅ローンのデメリットとしては、まず残価部分の元金が1円も減りません。元金の減らない住宅ローン(リバースモーゲージ)を一生支払っていくことになります。そして、そのリバースモーゲージ部分の金利が高く、長生きする場合には利息の支払いが長期化します。

 

また、残価設定額は将来の住宅価格に依存する部分なので、みんなが同じように使えるというものではありません。

 

さらに、総支払額が増える可能性や、住宅ローン部分において繰上げ返済が制限され、利息の軽減効果が狙えない商品も多くあるようです。この残クレ住宅ローンは、リバースモーゲージのデメリットがそのまま重くのしかかることになります。

残クレ住宅ローンの「表面的な安さ」に騙されないで

残クレ住宅ローンのメリットはわずか2つです。相当な魅力を感じない場合には、利用する価値はないでしょう。

 

しかし、銀行や住宅会社は、この毎月の返済額を抑えやすいというところだけを強調して、あたかも購入者にメリットしかないような論調で勧めるケースがみられます。

 

これはまさに、高額なものを安価に見せて購買意欲を高める手法にほかなりません。

 

ベースになっているリバースモーゲージそのものが恐怖の住宅ローンなので、残クレ住宅ローンは積極的に借りるべきものではないでしょう。現状においては、この残クレ住宅ローンは恐怖と家計を破壊する類のものでしかないということを覚えておきましょう。

 

もし今後、残クレ住宅ローンを勧められたときには、ぜひこの内容を思い出していただきたいです。

住宅と家計のFP市川貴博「そこまで言うか〜!?」の全編動画はコチラ

 

 

市川 貴博

株式会社エフアンドエス・エキスパート 代表取締役

CFP®

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧