「高感度ファミリー」をリピーターとして取り込む
コインランドリーを事業として展開する際、高齢者とならんで重要なターゲットとなるのは仕事もバリバリやりながら主婦業もこなす「キャリアママ」と、常に新しいライフスタイルに敏感な「高感度ファミリー」でしょう。
キャリアママの気持ちをつかむには、やはりメリハリのきいたサービスを提供できるかどうかがカギでしょう。仕事、家事、子育てと1人で何役もこなすキャリアママにとって何よりも大切なのは時間です。
たとえばコインランドリー用機器メーカーのなかで唯一アクアだけが運用している「ITランドリーシステム」(有料)を導入すれば、コインランドリーとオーナー事務所さらにはアクアのWEBサービスがインターネットで結ばれ、インターネット会員になったお客様は洗濯機や乾燥機の利用状況をネットでリアルタイムに調べられるようになっています。ですから、会員になってきちんとチェックすれば、洗濯機や乾燥機が先客で埋まっているといった事態に陥ることも少なくなりました。
しかし、忙しいキャリアママ、ついチェックを忘れることも起こります。そんなときこそ有人店舗のメリットを活かすときです。洗濯代行サービスの存在をうまくアピールし、初回は料金を割り引くなど、貴重な時間を無駄にしないサービスがあることを理解してもらうことが大切です。
新しいモノ、オシャレなモノが大好きな高感度ファミリーをリピーターとして取り込めば、家族も多くコインランドリーの使用回数も多くなるので、売り上げアップが期待できます。そのためにはまず家族でコインランドリーに来たくなるような多様なサービスを用意することが大切です。
たとえば十分な広さの駐車場は家族連れには大きな魅力です。駐車場が狭いと、クルマを停めにくいために運転の苦手な主婦に敬遠されるだけでなく、子ども連れのファミリーの足が遠のくというデメリットもあります。隣のクルマとの間隔が狭いと小さな子どもの乗り降りに気を遣うことになり、一家でコインランドリーにいくことを敬遠する原因になりかねません。
また子連れで気軽に来店してもらうためには、キッズスペースやイートインスペースなどもあるといいでしょう。またあとでのべるようなコンビニエンスストアなど他業種とのコラボレーションも、こうした高感度ファミリーを取り込むためには非常に有効な戦略であると考えられます。
定期的な「ポスティング」が認知度アップには有効
こうしたターゲットにコインランドリーを認知してもらうには、定期的なポスティングが有効です。弊社の直営店では年に6回、かならずポスティング・サービスを利用してチラシを撒くようにしていました。撒くのはまず季節が変わる時期です。春がくれば「冬物をまとめてコインランドリーで洗いませんか」といった形で、家庭用の洗濯機よりコインランドリーの洗濯機や乾燥機の性能がよいことをアピールします。
また梅雨がくれば乾燥機の性能をアピールするチラシを撒く。さらに花粉の季節には「コインランドリーでは布団の丸洗いができます」と呼びかけ、花粉症の低減にコインランドリーが貢献できることをアピールします。
こうして定期的にポスティングすると「あそこにコインランドリーがあるんだな」と、その地域に住む人たちの頭の隅に、弊社のコインランドリーの存在を置いてもらうことができるのです。弊社の地元である東京・八王子では、58万人の人口のうち年間8万人が入れ替わっています。
新しく移動してきた人は、当然、弊社のコインランドリーを知りません。たまたま自分の通勤コースにあれば認知してくれますが、そうでなければ、偶然見つけてくれるのをまつしかないのです。こうして3年もたつと、弊社のコインランドリーの存在を知らない人ばかりになってしまいます。
これを防ぐために弊社では定期的なポスティングを行っていたわけです。