「嘘だろ、この差はなんだ…?」年収750万円・45歳サラリーマン、定年退職時に直面する同僚との〈残酷な資産格差〉の理由【1級FPが解説】

「嘘だろ、この差はなんだ…?」年収750万円・45歳サラリーマン、定年退職時に直面する同僚との〈残酷な資産格差〉の理由【1級FPが解説】
(※写真はイメージです/PIXTA)

勤務先で導入される「企業型DC」。投資リスクを恐れて「前払い(給与上乗せ)」を選択し、コツコツ貯金に励む人は少なくありません。しかし、その選択が将来「1億円」もの資産格差を生むとしたらどうでしょうか。本記事では、同僚と同じ額を貯金しているつもりでも、知らず知らずのうちに資産が目減りしていた佐藤さん(仮名・45歳)と、制度を活用して「ほったらかし運用」をした同僚の事例をもとに、1級FPの桐山昌也氏が老後の明暗をわける「税制優遇制度」活用のメリットを解説します。

知らない間に差がつく?「税制優遇制度」活用の有無で生まれる機会損失

佐藤さんと同僚は定年を迎えるころ、複利効果によって「1億円超」という圧倒的な資産格差へと広がります。

 

同僚にあって佐藤さんになかったのは、特別な才能ではなく「税金と複利の知識」でした。目先の手取りを優先してしまい、国が用意した下記のような優遇制度を見落としている方は少なくありません。

 

ふるさと納税:約8割以上の人が未利用(「ふるさと納税ガイド」調べ)

iDeCo(個人型確定拠出年金):加入対象者のわずか5%程度しか利用していない(国民年金基金連合会と厚生労働省の資料より推計)

企業型DC(マッチング拠出):制度があっても利用者は35.3%に留まる(企業年金連合会 2023年度調査)

 

「難しそう」「面倒くさい」と恩恵を手放すことが、将来どれほどの機会損失を生むのか見ていきましょう。

【FP検証】「1億円」の差に…老後の明暗を分ける30年のシミュレーション

同僚の「DC拠出」は2万円全額が非課税で投資に回ります。一方、佐藤さんは「毎月5万円(前払い2万円+自身で3万円)を貯金しているつもり」でしたが、「前払い」を選択した2万円には所得税や社会保険料等(約30%)が課税されています。

 

給与明細に2万円と記載されていても、目に見えない形で約6,000円が引かれていたため、佐藤さんが生活費を圧迫せずに実質的に将来へ回せた資金は「月4万4,000円」に留まっていたのです。さらに同僚は、ふるさと納税をフル活用し、月約3,000円分の生活費を浮かせていました。

 

結果、同じ「5万円」を将来に回したつもりでも、毎月将来に回せる実質的な資金力は「佐藤さん:4万4,000円」「同僚:5万3,000円」と、9,000円もの差が開いていたのです。

 

10年前から現在(45歳時点)までの資産差

佐藤さん(預金のみ):月4.4万円×120ヵ月=528万円

同僚(制度+運用):月5.3万円を年利10%運用=約1,100万円

 

同僚は月5万3,000円をNISAとDC口座を使い「外国株式」のインデックスファンドで運用しました(※年率10%で試算)。10年間で早くも約572万円の差。同僚の1,000万円超え発言は紛れもない事実です。

 

複利が加速する10年後(55歳時点)

佐藤さん(預金のみ):月4.4万円×240ヵ月=1,056万円

同僚(制度+運用):月5.3万円を年利10%運用=約4,000万円

 

その差額は約2,944万円。運用開始から20年が経ち、資産規模は約4倍にまで広がっています。

 

圧倒的な格差が確定する20年後(65歳時点)

佐藤さん(預金のみ):月4.4万円×360ヵ月=1,584万円

同僚(制度+運用):月5.3万円を年利10%運用=約1億1,400万円

 

いよいよ定年を迎える20年後、その差額はなんと約9,816万円。つまり、ほぼ「1億円」という取り返しのつかない格差となっています。

 

同僚が「富裕層」として優雅なセカンドライフを描く一方、佐藤さんは老後資金の不安を抱え続けることになります。しかも、同僚の手にした約1億円の運用益にかかる税金(本来なら約2,000万円)は、非課税制度により一切引かれません。

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