「話が違うじゃないか」契約書を読み返して分かったこと
「話が違うじゃないか、と思いました。でも、よく読むと、契約書には確かに書いてあったんです」
問題は、契約内容そのものよりも、「将来どのような場面で追加費用が増えるのか」を具体的に想像できていなかったことでした。
入居当時、夫婦はまだ元気でした。食事も移動も自分たちででき、通院もタクシーで行けていました。そのため、介護度が上がった後の費用までは、現実感をもって考えられなかったといいます。
「元気なときに契約したので、自分たちがどこまで支援を必要とするか、あまり考えられていませんでした」
その後、森田さんは子どもたちと一緒に施設側へ説明を求め、今後発生し得る費用を改めて整理しました。月額費用に含まれる範囲、介護保険で対応できる範囲、自費になるサービス。ひとつずつ確認していくと、これまで曖昧だった部分が見えてきたといいます。
「入居する前に、もっと具体的に聞いておくべきでした」
ただ、すぐに退去する選択は現実的ではありませんでした。妻の状態を考えれば、住み慣れた環境を変える負担も大きいからです。
現在、森田さん夫妻は、必要なサービスを選別しながら生活を続けています。通院付き添いは家族が対応できる日は家族が行い、追加サービスも本当に必要なものに絞るようにしました。
「高い施設に入ったから安心、ではなかったんだと思います」
老人ホーム選びにおいては、元気なときの費用ではなく、介護が必要になったときの費用まで見ておく必要があります。森田さんが受け取った請求書は、施設生活を見直すきっかけとなりました。
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