(※写真はイメージです/PIXTA)

単身赴任や定年をきっかけに、夫婦が再び同じ時間を過ごすようになるケースは少なくありません。これまで別々に築いてきた生活が一つに戻ることで、穏やかな日常を思い描く一方、生活リズムや役割の違いが表面化することもあります。長く離れていたからこそ、再び同居することは“元通り”ではなく、新たな関係を築き直す過程になることもあります。

「これからは夫婦でゆっくり」のはずだった

由美子さん(仮名・58歳)は、夫の浩一さん(仮名・60歳)が単身赴任を終えて自宅に戻ってきた日のことをはっきり覚えています。浩一さんは大手メーカーに勤め、長年地方勤務を続けてきました。退職金は2,400万円。住宅ローンもほぼ終わり、「これからは二人で穏やかに暮らそう」と話していたといいます。

 

「赴任中は、週末に帰ってくることはあっても、基本は別々の生活でした。だから、毎日一緒にいる暮らしがどういうものか、正直あまり想像できていませんでした」

 

由美子さんはこれまで、子育てと家事を一手に担ってきました。子どもたちはすでに独立し、ここ数年はようやく自分のペースで暮らせるようになっていたそうです。午前中に家事を片づけ、午後は近所の友人とお茶をしたり、図書館に行ったりする。派手ではないものの、静かな自由を取り戻していたといいます。

 

一方、浩一さんは「家に戻れば、妻がいて、食事が出てくる」という感覚をどこか当然のものとして持っていたようでした。

 

「悪い人ではないんです。でも生活が再び一緒に始まることの意味を、あまり考えていなかったのだと思います」

 

最初の数日は、久しぶりの同居にぎこちなさがありつつも、大きな衝突はありませんでした。ところが1週間も経たないうちに、由美子さんは妙な息苦しさを覚えるようになります。

 

朝起きる時間、テレビの音量、洗濯物の出し方、昼食の有無。浩一さんが家にいることで、それまで一人で回していた生活のリズムが崩れ始めたのです。

 

「“今日の昼は何?”とか、“コーヒーないの?”とか、小さなことが増えるんです。ひとつひとつは大したことがなくても、ずっと続くと疲れてしまって」

 

由美子さんが最も引っかかったのは、浩一さんに“自分の時間を戻ってきた”感覚がある一方で、自分には“失った時間がある”という感覚があったことでした。

 

「夫は、単身赴任が終わってやっと家に戻れた、と思っていたのかもしれません。でも私は、せっかく整っていた暮らしに、また誰かのペースが入ってきたと感じていました」

 

 \5月2日(土)-3日(日)限定配信/
 「名義預金」判定のポイント 

指摘率トップの理由とは
相続税の税務調査の実態と対処方法

次ページ「今日の夕飯は?」そのひと言で切れた糸
カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです ゴールドオンライン新書創刊

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧