被害発覚後の辛い現実
警察や消費生活センターに相談したものの、送金した資金の回収は困難。生活設計も見直しを余儀なくされました。
総務省『家計調査報告〔家計収支編〕2025年平均結果の概要』によると、65歳以上の単身世帯では、可処分所得を消費支出が上回る傾向にあります。老後資金は取り崩しを前提とする中で、大きな損失は生活に直結します。
「人を疑いたくなかったんです」
康夫さんはそう話します。
ロマンス詐欺は、投資話のような“利益”ではなく、「関係性」そのものを利用する点に特徴があります。信頼や好意が前提になるため、違和感に気づきにくいのです。消費者庁も、SNSなどで親しくなった相手からの送金依頼には特に注意が必要だと注意喚起しています。
現在、康夫さんは支出を見直しながら生活を立て直しています。
「もう取り戻せないものもあります。でも、これ以上失わないことが大事だと思っています」
老後の資産は、「増やす」だけでなく「守る」ことも重要です。特に、人間関係をきっかけとした金銭のやり取りは、一度立ち止まって第三者に相談することが重要です。
「誰かに話していれば、止めてもらえたかもしれません」
“信じたい”という気持ちは自然なものです。しかし、その気持ちにつけ込む手口がある以上、お金に関しては別の基準で判断する冷静さが求められます。
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