(※写真はイメージです/PIXTA)

子どもの住宅取得や結婚、出産といった節目に、親がまとまった資金援助を行うことは珍しくありません。一方で、その負担が老後の生活設計に影響を及ぼすケースもあります。金融広報中央委員会『家計の金融行動に関する世論調査(2023年)』によれば、60代の二人以上世帯の平均金融資産は2,026万円とされていますが、実際には分布にばらつきがあります。どこまで支え、どこから自立を求めるべきか――その線引きに悩む家庭は少なくありません。

「今回は見送らせてほしい」決断が揺らした親子関係とその後

最終的に、夫婦は援助の見送りを決断しました。

 

正夫さんは、言葉を選びながら長男に伝えたといいます。長男は当初、納得できない様子でした。

 

「ここまで話が進んでいるのに、今さら取り消すのか」

「親なんだから、それくらいしてくれてもいいだろう」

 

関係がぎくしゃくした時期もありました。

 

「正直、言うのはつらかったです。でも、このまま進めたら、あとで後悔すると思いました」

 

住宅取得資金の援助は、税制上の特例(住宅取得等資金の贈与の非課税制度)が利用できる場合があります。ただし、適用には一定の条件があり、時期や金額によって非課税枠が変わるため注意が必要です。

 

また、贈与は原則として返還を前提としない資金移転であり、一度実行すれば取り消しが難しいケースもあります。今回のように「実行前に見直す」判断は、結果としてリスク回避につながることもあります。

 

その後、長男夫婦は当初より規模を抑えた物件で住宅購入を進めました。現在、親子関係は少しずつ落ち着きを取り戻しています。

 

「結果的には、よかったと思っています」

 

「援助しないことに罪悪感はありました。でも、自分たちの生活を守ることも大事なんですよね」

 

子どもを思う気持ちと、自身の老後を守る責任。その両立は簡単ではありません。

 

親から子への資金援助は、美談として語られることもあります。しかし、その裏には家計や関係性に影響を及ぼす現実もあります。大切なのは、感情だけでなく、長期的な視点で判断することなのかもしれません。

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 石福金属工業のお知らせ 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧