「言ってくれればよかったのに」長男の複雑な感情
A平さんは言いました。
「なんで相談してくれなかったの」
母は笑いました。
「あなたに払わせる気はないもの」
その言葉に、A平さんは胸が詰まりました。
「払う払わないの話じゃないよ」
老後資金の準備をしていたことに安心する一方、知らされていなかった寂しさも残りました。
親の通帳にある大きな資金移動は、必ずしも問題や被害を意味するわけではありません。将来の住まい、介護、医療に備えた計画的な資金移動である場合も多いのです。ただし、共有されないまま進むと、子ども側に不安や誤解が生まれます。
A平さんは帰りの新幹線で思いました。
「知らなかったのは、資産状況じゃなくて母の覚悟だったんだな」
親の老後資金は、子どもに共有されないまま準備されていることがあります。通帳の資金移動は、その計画の一部にすぎなかったのかもしれません。
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