「いつまでこの暮らしが続けられるのか…」立ちはだかった壁
「一番大きいのは、やっぱり物価の上昇です。あまりにも色々なものが値上がりしすぎていて……」
かつては月1万5,000円ほどで収まっていた食費は、今では2万5,000円に。家賃も5,000円上がり、5万5,000円になりました。水道光熱費や日用品も軒並み値上がりし、生活コスト全体が確実に上昇しています。
以前は1万円~2万円貯金をできる月もありましたが、今では貯金ができない月、むしろマイナスになる月も珍しくありません。
「パート収入で生活して、資産は運用で増やして、大きな出費があるときだけ取り崩す。運用が順調で、支出を抑え続けられれば大丈夫だと思っていました」
資産運用は順調そのもの。変動はありますが、6年で300万円ほど切り崩したものの、運用益はそれを上回り、いまや3,000万円を超えているといいます。
ただ、物価がさらに上がってもパートの給料が上がる見込みはありません。取り崩し額が増えれば老後まで資産がもつ保証はない。その現実が少しずつ不安として積み重なっています。
「楽観的な性格だと思っていましたが、それでも最近は心配になることが増えました」
一方で、正社員に戻る決断もできずにいます。38歳という年齢を考えれば、動くなら早い方がいい。その理屈は理解していても、今の穏やかな日常が壊れることへの恐怖が、行動をためらわせているといいます。
「慎ましい生活でも十分なんです。でも、年齢を重ねるにつれて、“同じ状況がずっと続くわけじゃない”と実感するようになりました。自分で非正規という不安定な働き方を選んでいる分、リスクはあるなと感じています」
総務省の「令和5年労働力調査」によると、正規雇用者の割合は約63%、非正規雇用者は約37%にのぼります。子育て世帯では、妻が非正規を選ぶケースも少なくありません。また、Bさんのように心身の安定を優先し、単身であえて非正規という働き方を選ぶ人もいます。
静かな暮らしを選んだBさんは、今日も定時で仕事を終え、自転車で家路につきます。その背中には、納得と不安の両方が同時に背負われています。
働き方に正解はありません。ただ、「今の心地よさ」を守る選択が、「将来の安心」まで自動的に保証してくれるわけではないのも、また事実なのです。
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