家族会議を円滑に進める工夫
家族会議を有意義にするには、進め方の設計が欠かせません。
開催のタイミング
親が元気で判断能力がしっかりしているうちに始めることが理想です。病気や認知症の進行後では意思確認が難しくなります。
参加メンバーの選定
原則として相続人全員が参加するのが望ましいですが、初回は子世代だけなどで始めても構いません。
議題の事前共有
「実家の扱い」「不動産の分け方」「預貯金の分配」などテーマを事前に示し、必要な資料を用意しておきます。
進行役の設定
家族の一人が務めてもいいですが、利害関係のない第三者(弁護士、行政書士、相続コーディネーターなど)に依頼すれば公平性が保たれます。
話し合いのルール化
「話している人の意見は最後まで聞く」「批判より提案を優先する」などを決めておくと、感情的な衝突を防げます。
合意形成の方法
まずは本人の希望、その後に全員の希望をホワイトボードなどに書き出し、「絶対に譲れない条件」と「柔軟に対応できる条件」に分類して整理すると妥協点が見えやすくなります。
さらに、話し合いの内容は記録として残すことも大切です。議事録を作り、後から確認できるようにしておけば、記憶の食い違いによるトラブルを防げます。また、一度決めた内容も家族の事情や資産状況、税制改正に応じて定期的に見直すことが望ましいでしょう。
家族会議は、単に遺産を分けるためのものではなく、家族が互いを理解し、未来の関係を築くためのプロセスです。上手に進めれば、相続は「争族」ではなく「想続」──思いをつないでいく場に変えられます。
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