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技術の応用で「輸送中の荷物」のモニタリングが可能に
太平洋工業はTPMSの技術を、さまざまな独自製品の開発にも活用している。
同社が2021年に発売したマルチセンシングロガー「e-WAVES」は、輸送中の積み荷の位置や温度、湿度、振動、照度、気圧などをセンサーで感知しクラウドに送信する。運送会社などの顧客はパソコンやスマートフォンでデータを把握することができる。
世界的に輸送・保管に対するモニタリング需要が高まっており、物流業者は医薬品の輸送・保管時の国際品質基準「GDP」(※1)や食品衛生管理基準「HACCP」(※2)に対応しなければならない。e-WAVESを使用すれば、梱包から到着まですべての運送段階で荷物をモニタリングすることが可能だ。
2023年には、マイナス200度からプラス100度までの温度帯に対応可能な機種を追加した。これは再生医療細胞の輸送用として使用される。
(※1)GDP(Good Distribution Practice):輸送・保管過程における医薬品の品質を確保することを目的とした国際基準。
(※2)HACCP(Hazard Analysisand Critical Control Point):食品などの事業者が原材料の入荷から出荷・提供までの工程を監視・管理する食品衛生基準。
「牛の体調管理」も可能…「畜産業」の問題解決にも貢献
TPMSで培われた技術は、牛の体調管理システムにも活用されている。2022年、太平洋工業は飼育する牛の胃にカプセル状センサーを投入し、牛の体調を監視するシステム「カプセルセンス」の販売を開始した。体温や活動の変化で発情、分娩、疾病の兆候を察知できる。
基本的な仕組みはTPMSと同じで、胃内で測定した体温と活動状況のデータを無線で親機に送信。AI(人工知能)での解析結果を農家の人のスマートフォンなどに送信する。
他社は牛の体調を管理するために、首など牛の体外にセンサーをつけるシステムを販売しているが、カプセルセンスのほうが精度が高くて破損もしにくい。
後継者不足などで全国の畜産農家数は減少しているが、飼育頭数はほぼ横ばい。畜産経営の大規模化が進み、一頭一頭に目が届きにくくなっているのだ。そのため、発情の見逃しによる受胎率低下や分娩事故、疾病の発生といった問題が起きている。カプセルセンスにより、少ない労働力で効率的かつ安全な畜産経営が可能になる。
社名に込められた「世界」へのまなざし
太平洋工業はタイヤバルブでスタートし、TPMSを手がけ、その技術を発展させて今後はIoT(Internet of Things)企業として進んでいくだろう。
通常、社名には創業者の名前の一部や地名が使われることが多いが、同社は違う。「世界を相手に事業を展開していきたい」という創業者の想いを込めて、「太平洋工業」と名づけられたという。
田宮 寛之
東洋経済新報社
編集局編集委員
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