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脳動脈瘤クリップで世界シェア首位、医療機器メーカー「ミズホ」
会社データ
・本社……東京都文京区
・売上高……151億円
・純利益……11億円
・資本金……9800万円
・創業年……1919年
・従業員数……460人
・上場市場……非上場
(業績は2024年9月期)
ミズホは東京都に本社を置く医療機器メーカー。なかでも同社が製造・販売する「杉田クリップ(脳動脈瘤(のうどうみゃくりゅう)クリップ)」は、脳動脈瘤の根元を閉塞して脳動脈瘤の破裂を防ぐための製品で、世界シェアは約4割。約50カ国で年間約10万個が出荷されている。
脳動脈にできた瘤が破裂するとくも膜下出血を起こし、約半数が死亡する。死亡しない場合でも重篤な後遺症が残り社会復帰が困難になる。日本国内では人口の約3%が脳動脈瘤を持つと言われている。
動脈瘤の破裂を防ぐには開頭し動脈瘤の根元をクリップで閉塞して、脳動脈瘤に血が通わない状態にしなければならない。クリップは患者の体内に残る。
杉田クリップの強みは、以下の三つである。
・チタンなど人体が拒否反応を起こしにくい金属を使用しているので、長期間体内に留置しておくことが可能なこと。
・豊富な形状ラインナップ(134種類)を取りそろえていること。そのため、さまざまな形態の脳動脈瘤に対応できる。クリップをするときにほかの血管や神経も挟んでしまうと患者に大きなダメージを与えてしまうが、同社のクリップは血管や神経を傷つけにくい。
・チタンなど非磁性金属を材料に用いているので、患者は手術後にMRI(磁気共鳴画像)検査を受けられること。杉田クリップが開発される前はステンレス製のクリップが多かったが、ステンレス材は弱いながらも磁性を持つ。MRI検査を受けると磁気によってクリップが引き寄せられるおそれがあり検査が受けられなかった。
