前回は、投資商品としてのアンティークコインの魅力について説明しました。今回は、株や不動産との比較で見るアンティークコイン投資の利点を見ていきます。

初心者が「食い物」にされやすい株、FX

本書の前節ではイギリス「ナイト・フランク社」のパフォーマンス表を引用し、その上昇率を他の投資先と比較してみました。しかし、クラシックカーやワインなど海外ではメジャーな投資商材も日本では一部の人にしか認知されていません。そこで、日本でも投資先として選ばれる商材を中心として、表にまとめてみました。

 

 

当社でまとめたのが下記の図表1です。

 

【図表1 アンティークコインと他の投資の比較】

 

「株」や「FX」がハイリスク、ハイリターンであることは誰もがご存じの通りだと思います。これらは取引を開始し、ポジションを持っている間、基本的にはパソコンなどに張り付いている必要があり、時間をかなり取られてしまいます。いずれも本気でやろうと思えば、株なら会社の業績、世界の経済情勢、FXは為替動向などを学ぶ必要があり、かなりの知識が求められます。

 

多くの時間を費やすにもかかわらず、「株」も「FX」も失敗に終わる確率が高く、損失を抱えて市場から退場となる方が大勢いらっしゃいます。もちろん株式や経済の知識を得られるなど、良いところもあるとは思いますが、「勝つ」か「負ける」かに参加者が二分され、かつ初心者が食い物になってしまうという側面があるのではないでしょうか? 

 

なにしろ、その道のプロである証券会社、FX業者などが、知識を総動員して自らのお金を運用するのではなく、参加者の手数料を得るために腐心している様を見れば、おのずと答えは出てくると思います。証券会社、FX業者がいうようにうまくいくなら、みんな大金持ちになっているでしょう。

 

【図表2 日経平均株価の推移】

アンティークコイン投資は専門知識が不要!?

「不動産」は毎月の小さなリターンを積み重ねるのが本筋です。リスクを中としていますが、人口が減少し空き室率が高い状況が続いていますから、今後はさらにリスクが増大するかもしれません。

 

さらに不動産業界は自らを維持するために、新たな物件を建て続けなければいけない仕組みになっています。建てるだけでなく、それを買わせる必要があり、一般の投資家は銀行でローンを組み、物件を手に入れるところでフローがストップし、うまく利用されてしまって終わり、という状況もあり得ます。成功する確率は決して高くはないでしょう。

 

【図表3 新築マンション平均価格の年次別推移表】

 

「クラシックカー」は日本ではほとんど馴染みがありませんが、実はここ最近、世界的に投第資マネーが流入していると言われています。男が金を持つと、必ず「女」と「お酒」と「車」と言われますが、クラシックカーはその王道ともいうべき世界です。数年で2倍という高騰ぶりも珍しくないと言われます。ただし、メンテナンス費用、また駐車場等の費用は掛かりますので、一定の条件を保有していなければできないことでもあるでしょう。

 

車は外国のクラシックカーに限られますが、質が良ければ数年後の価格の上昇を期待できます。しかし、様々なトラブル、盗難、事故のリスクも絶えずつきまといます。車好きな人ならではの道楽と認識しないと大事な資産をつぎ込むことはできません。

 

「地金」は基本的に資産保全に向いているものだと思います。ここまで挙げたなかでは、最も堅実ですが、「地金」に対して「アンティークコイン」は保全に加えて、運用にも適しているという点があげられます。もちろん、全ての「アンティークコイン」が値上がりすることはありませんが、ポイントを絞りさえすれば、十分に上昇が見込めるでしょう。

本連載は、2016年11月20日刊行の書籍『海外富裕層がやっている“究極”の資産防衛 アンティークコイン投資入門』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

海外富裕層がやっている “究極”の資産防衛 アンティークコイン投資入門

海外富裕層がやっている “究極”の資産防衛 アンティークコイン投資入門

西村 直樹

幻冬舎メディアコンサルティング

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