前回は、「衝動買い」のクセを直す方法を紹介しました。今回は、組んでもいいローン、組んではいけないローンの見極め方を見ていきます。

住宅と教育に関するローンは「組んでもいいローン」

私はクレジット会社を経営しています。クレジット会社とは、簡単にいいますと、加盟店のお客様が買った商品に対して、品代を立て替え払いし、お客様にローンを組み、立て替え分を返済していただく、という仕組みです。

 

その日々の業務の中で感じることで、あなたにぜひ知っておいていただきたいのは、「組んでいいローン」と「組んではいけないローン」があるということです。

 

「組んでいいローン」とは、必要なモノを手に入れるために組むローンです。

 

たとえば、住宅ローンです。誰でも住む場所は必要ですが、家や土地は高額なので現金では買えません。でも、お金が貯まるのを待っていては、いつ買えるかわからない。だから、たいていの人がローンを組むのです。これは「いいローン」です。

 

また、教育ローンや奨学金も「組んでいいローン」です。教育は必要なものです。必ずしも一流大学を出る必要はないと思いますが、吸収力のある若いうちにできるだけ多くを学べる環境で育つに越したことはないでしょう。お金も宝石も人に盗まれる可能性がありますが、教育は一度身につけたら、誰からも盗まれることはないからです。

 

2014年にノーベル平和賞を受賞したパキスタン出身のマララ・ユスフザイさんは、授賞式で「21世紀に、すべての子どもに質の高い教育を与えられなければなりません」と訴えました。命をかけて教育を受けさせる運動をしています。教育の大切さをあらためて実感したスピーチでした。

 

勉強は生涯続けるものです。勉強のための投資には惜しみなくお金を使いましょう。お金がないのであれば、ローンを組んででも、教育を受けたほうがいいと思います。

 

国の教育ローン(教育一般貸付)は、年2.25%の固定金利です。しかも在学中は利息だけの返済もOKですし、350万円まで借りられます(2015年3月現在)。しっかりと教育を身につけたうえで就職し、仕事をするようになってから、ゆっくりと返していけばいいのです。

宝石など、「欲しいモノ」にローンを組むのはNG

逆に「組んではいけないローン」とは、欲しいモノを手に入れるために組むローンです。ギャンブル、ブランド品のバッグや靴、宝飾品、着物・・・。欲しいモノにローンを組んでいるとキリがありません。

 

そして、得てしてローンを組んでいて貧しくなる人は、「欲しいモノにローンを組んでいる人」です。

本連載は、2015年3月24日刊行の書籍『富女子宣言 20代女子が5年で1000万円貯める方法』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

富女子宣言

富女子宣言

永田 雄三

幻冬舎メディアコンサルティング

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