(※写真はイメージです/PIXTA)

プライベート・アセット(非上場資産)の1つとして、貸付や債権といった信用リスクに根差した投資対象を指すプライベート・クレジット。近年、その市場規模が拡大しています。トランプ関税に端を発する市場の混乱やマクロ経済への影響が懸念されてはいますが、米国の大手資産運用会社アライアンス・バーンスタイン(以下、AB)は、引き続き市場の成長が続くと予想しています。その理由について、詳しくみていきましょう。

経験豊富な資産運用会社が活躍する機会に

プライベート・クレジットを形づくる信用リスクは裾野が広く、ダイレクト・レンディングを代表格とした、企業のキャッシュフローを担保とするものばかりでなく、不動産やインフラといった資産を担保にした融資も含まれます。

 

ABでは、6.3兆ドルの市場規模がありながらこのような形態での融資も加わって、プライベート・クレジット市場が今後さらに拡大する見通しを抱いています。
※ 出所:Integer Advisors (予測値、2023年6月時点)

 

その背景には銀行のビジネスモデルの変化があります。銀行は資本をあまり必要としない収益形態を重視し、たとえば、資産運用会社と提携して投資家に代わり引受や値決めといった業務を行いながら、ローンの取得能力や顧客との関係を維持していこうとしています。

 

こうした趨勢は、投資家にとってプライベート・クレジットへの幅広い投資機会をもたらしています。具体的には、米国の自動車ローンや欧州における住宅・商業用不動産ローン、ボートやスノーモービル、オフロード車など向けの消費者ローンに至るまで、多岐にわたる巨大な投資ユニバースが生み出されようとしているのです。

 

その反面、投資家がプライベート・クレジット市場をうまく活用するには、ローン取得能力や引受スキルが高く、さまざまな市場サイクルを経験し足元のような不確実性の高い市場でも安定した運用力を発揮する経験豊富な資産運用会社の存在が重要になります。

 

たとえば、米国では自動車ローンやクレジットカードの延滞率が上昇している一方で、ファンダメンタルズで見ると消費者の収入や純資産は逆に改善しているという現象が起きています【図表2】。

 

過去の実績や分析は将来の成果等を示唆・保証するものではありません。 2024年8月31日現在 出所:ニューヨーク連銀、AB
[図表2]投資機会を覆い隠している強弱が入り混じる消費者の現状 過去の実績や分析は将来の成果等を示唆・保証するものではありません。
2024年8月31日現在
出所:ニューヨーク連銀、AB

 

このような強弱入り混じる消費者の状況は、潜在的な価値を見出す魅力的な投資機会であり、資産運用会社にとってはローンを購入する際の契約に保護条項を盛り込むなどといった手法でリスクを低減する腕の見せどころでもあるのです。

 

次ページ再生可能エネルギーは今後も必要とされる

【ご注意】
※本稿は、ABのリサーチブログ「知の広場」の
「プライベート・クレジット市場の見通し:ユニバースを拡大する」 を参考に、再編集したものです。詳細については当該ブログをご覧ください。
本文中の見解はリサーチ、投資助言、売買推奨ではなく、必ずしもアライアンス・バーンスタイン・ポートフォリオ運用チームの見解とは限りません。本文中で言及した資産クラスに関する過去の実績や分析は将来の成果等を示唆・保証するものではありません。
当資料は、2025年1月9日現在の情報等を基にアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーが作成したものをアライアンス・バーンスタイン株式会社が翻訳および再編集した資料であり、いかなる場合も当資料に記載されている情報は、投資助言としてみなされません。当資料は信用できると判断した情報をもとに作成しておりますが、その正確性、完全性を保証するものではありません。当資料に掲載されている予測、見通し、見解のいずれも実現される保証はありません。また当資料の記載内容、データ等は作成時点のものであり、今後予告なしに変更することがあります。当資料で使用している指数等に係る著作権等の知的財産権、その他一切の権利は、当該指数等の開発元または公表元に帰属します。当資料中の個別の銘柄・企業については、あくまで説明のための例示であり、いかなる個別銘柄の売買等を推奨するものではありません。アライアンス・バーンスタイン及びABはアライアンス・バーンスタイン・エル・ピーとその傘下の関連会社を含みます。アライアンス・バーンスタイン株式会社は、ABの日本拠点です。

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録