金融所得を増やす2つの方法
管理の目的は「金融所得を増やす」こと
前述のとおり筆者がまず優先しているのは配当金と内部留保です。これらの金融所得を増やす方法は2つあります。
1つめは「投資先の業績が伸びるのを待つ」方法です。長期投資家はスゴイ株を目利きして、10年や20年という長いスパンで大きく伸びる会社を探し、長く持つことで金融所得を増やしていきます。
2つめは「もっと条件のいい投資先に乗り換える」方法です。株式市場が動くと、新しく割安な銘柄が見つかったり、自分の持ち株が割高になったりします。こういった動きを活かして持ち株を調整することで、金融所得を増やしていきます。
長期投資は銘柄重視、短期投資はタイミング重視のスタイルです。やっているうちに得意・不得意が分かってきますから、自分の得意なスタイルを極めていきましょう。
保有銘柄と売買予定の銘柄をリスト化し、日々株価などを確認しておきます。監視するなかで、いい銘柄の条件に合致しなくなった銘柄があれば売却を、条件も購入タイミングもいい銘柄があれば購入を検討します。銘柄の乗り換えタイミングは、割安性、イベント、チャートなどから総合的に判断します。
株投資は「買ったら終わり」ではなく、むしろ「買ってからが本番」です。投資先がスゴイ株でなくなったり、投資先以外にスゴイ株が現れたりすることもあります。金融所得を右肩上がりに増やすために、ベストを尽くしましょう。
性格や好みによって自分の得意なスタイルは変わってきますから、自分にあった投資スタイルを見つけて、極めていきましょう。
金融所得が伸び悩む2大要因
投資の2大リスクは「業績悪化」と「長期低迷」
金融所得が右肩上がりに増えていれば、資産も増え続けるはずです。しかし、投資判断にはミスがつきもの。買った株が値下がりしたり、長期低迷することもあります。対策をしてリスクに備えましょう。
投資先が業績悪化するリスクを抑えたい場合は、株を買ってからも投資先の株は「①スゴイ株」なのか繰り返し点検するのが効果的です(点検の仕方は図表6を参照)。
投資先が長期低迷するリスクを抑えたい場合は、投資先を「②いいタイミング」で買えているか、旬が過ぎてしまっていないかを点検しましょう。割安性が薄れていたり、イベントが特になかったり、チャートが悪くなっていたりしたら、もっと別の銘柄に乗り換えた方がいいかもしれません。タイミングを見極めるのはプロでも難しいですが、チャート分析なら初心者でもとっつきやすいはずです。
チャート分析は、過去の株価の動きをもとに買い時や売り時を見極める方法。難しいことは実践しながら学ぶとして、まずは持ち株のチャートを監視するところから始めてはいかがでしょうか。
業績悪化のリスクを抑えたいなら、株の購入後も定期的に企業分析をして値下がりの要因を探し、情報をアップデートし続けましょう。
タイミングを見極める方法のなかでも、初心者でもとっつきやすいのはチャート分析ですから、まずはここから実践してみてはいかがでしょうか。
中原 良太
個人投資家、トレーダー、ブロガー、YouTuber
※本連載は投資を必ずしも推奨するものではありません。お申込みにあたってはご自身で判断ください。不利益が出た際には一切の責任を負いかねます。
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