常に義母の気配が……わずか1年で後悔
二世帯住宅に暮らしてわずか1年後、えりこさんは後悔していました。良好だった義母との関係性が、あまりに近くに住んだことで変わってきたのです。
お互いのプライベートを守るために一部共有型タイプにしましたが、子どもの面倒を見てもらうこともあるため、お互いの家の鍵を持つことにしました。
すると、義母は毎日えりこさんの家に来ては、夕食をすべて作って届けにくるようになりました。そこまでしてもらう必要はないと何度伝えても、「たくさん作ってしまったから」「えりこさんは仕事で大変だろうから」と、やめてくれません。
また、家の中を見渡しては「洗濯物が溜まっていた」「ティッシュが切れていた」と、あれこれ世話を焼くのです。さらに「このお皿使いやすいから」「タオル、新しいの買っておいたから使ってね」と、趣味に合わないものを家の中に持ち込まれるなど、ちょっとしたことの積み重ねが、えりこさんには大きなストレスになっていきました。
休日に寝起きの状態でダラダラしていると、ふいに義母が現れるので落ち着くこともできません。常に義母の気配がする……それが、想像以上に精神的な負担になっていました。
人によっては「いいお義母さん」と捉えるようなことも、できるだけ自立して生活したいと考えるえりこさんにとっては過干渉でしかなく、押しつけがましいと感じるように。
前の距離感がちょうどよかった、この先ずっとこれが続くのか……。
義母からすれば善意なのでしょう。ですが、最近はきつめの口調で対応してしまうことも増え、義母との間に不穏な空気が流れることも。夫に相談しても「なにがそんなに嫌なの、甘えればいいのに」と理解してもらえず、自己嫌悪に陥っているとか。
二世帯住宅の落とし穴に注意
事情はさまざまですが、二世帯住宅に住んで後悔したという話は決して少なくありません。距離が近づきぎたことで相手に対する感情が変わることもあり得るでしょう。
親が土地を持っている場合、土地代を払わずに戸建てに住むことができるというメリットはあるものの、いざ「この暮らしが嫌だ」と思っても、2つの家族が住んでいるがゆえに売却がスムーズにいかないというデメリットもあります。
二世帯住宅の購入時には、メリットとデメリットをしっかり把握し、慎重に決めることが大切だといえそうです。
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