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息子たちに想いは伝わったのか?
Sさん夫婦は、2人の息子を育て無事独立してくれて安心していること、息子たちには迷惑かけず年金で日常生活を賄えること、ローンもなく夫婦で蓄えた4,000万円のうちおそらく半分は残せること。さらに自宅は売却して半分にわけても構わないことなどを伝えました。
また、自分たちが亡くなった際には、兄弟で争うことなく、残った資産を均等に相続してほしいという想いを伝えます。2人の息子はしっかりと頷き、両親の想いを理解しているようで安心しました。
長男「実は…」
最後に長男が口を割ります。資産の半分は残せるというが、少し前倒しで受け取ることはできないかと聞いてきたのです。なにか困ったことがあるのかと聞くと、「実は……」と申し訳なさそうに事情を話してくれました。コロナを機に給与が減額したのに、物価上昇、住宅ローン、教育費が重くのしかかっているようです。乗り切るまで、援助を頼めないかと懇願します。
Sさん夫婦は専門家に老後のライフプランを相談したところ、現状では余裕があるから安心して過ごせるでしょうといわれています。しかし次男の手前、長男だけに援助するとはいえずに悩みました。すると、やりとりを聞いていた次男も「余裕資金があるなら、俺も先に贈与してもらえたほうが助かる」といいだしたのです。
Sさん夫婦は、人生100年時代といわれるなか、この先、介護など想定外が起こりうる可能性を考えると不安が残りました。しかし、長男は42歳で次男は40歳。現役時代の負担の大きさはSさんたちも経験からよくわかります。困り果てた様子をみると、助け舟を出さないわけにはいきません。そこで、先に援助をする代わりに、自分たちが万一の際には息子たちで協力し面倒をみることを条件に、孫たちの学費を援助することにします。
学費であれば、国税庁のHPにも贈与がかからない財産として「夫婦や親子、兄弟姉妹などの扶養義務者から生活費や教育費に充てるために取得した財産で、通常必要と認められるもの」とあります。生活費や教育費として必要な都度、直接充てるものに限られます。
これで息子たちの負担も少しは減らせるだろうと、都度援助することにしました。
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