不測の事態に直面しても老後破産は防げる
今回は、勤務先の倒産と家計管理の不備が重なり、老後破産に至ってしまった井田さんご夫婦の事例をご紹介しました。
日本弁護士連合会の2020年の調査によれば、破産債務者のうち60代が16.37%、70代以上が9.35%と、破産者の約25%が60歳以上というデータがあります。その多くは、支出管理の不徹底と将来設計の欠如が原因です。特に現役時代の収入が高いほど、支出も増加する傾向にあるため、老後、公的年金のみの収入になった際には注意が必要です。
勤務先の倒産という不測の事態に直面しても、適切な対応策を講じることで、老後破産を回避できる可能性があります。たとえば、定年後も働けるように就労期間を延長したり、老後も無理なく続けられる仕事を探したり、年金の繰下げ受給を検討するなど、状況に応じてマネープランを修正することが重要です。
ライフプランは、自分らしい人生を送るための設計図であり、マネープランはその実現を支える基盤です。早期にお金の見える化に取り組み、家計管理を習慣化し、将来を見据えたライフプランを構築していくことをお勧めします。
小川 洋平
FP相談ねっと
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