弓状の視野欠損は「緑内障」の可能性も
Q:6年前、左目に網膜裂孔が見つかって以来、飛蚊症がひどいです。2カ月ほど前、左目を閉じた状態で読書をしていたとき、指の色が白っぽく見え、弓型に視野が欠けて見えました。これは何でしょうか。
A:弓状の視野欠損があるようでしたら、緑内障の可能性も考えないといけません。また血管障害による視野欠損でも同様のパターンを呈することがあります。もうひとつの可能性は強度近視による網膜や脈絡膜の萎縮です。可能であれば緑内障を専門とする医師に診てもらいましょう。
Q:6年前にPRKで視力矯正をして以来、右目の見え方に違和感があります。今年に入ってから右目の耳側の視野の一部が見えていないことに気付きました(盲点のさらに外側あたりです)。横目で隣の人を見ると顔だけ「のっぺらぼう」に見えたりもします。
2つの眼科で視野検査、OCT、眼底検査をするも、どれも「異常なし」との診断でした。自分では明確に視野の欠けを自覚しているのに「検査に出ない」ということはあるのでしょうか?
A:一番心配なのは緑内障による視神経障害です。進行性であるため放置すると悪化します。最近はOCT(網膜の断層撮影)検査でかなり初期の緑内障も診断ができるようになってきています。
今回はOCTでも異常がないので、心配するような状態ではないと思いますが、視野検査はあくまで自覚検査であるために、初回の検査の信頼性はそれほど高くありません。自覚症状があるようであれば、繰り返し検査を受けに行かれることをおすすめします。
病気ではなく、目の疲れからくる視野異常も多い
Q:目を上に動かしたときなどに、視界の下の方に脈打つ血管の影が見えます。何の病気ですか。
A:これはおそらく内視現象といって網膜の血管が見えているのだと思います。病的なものではありません。
Q:暗い所から明るい所に移動すると、視野がぶれます。見えているものの動きが残像のように残っているのです。何が原因なのでしょうか?
A:残像が残る病気は網膜疾患などで見受けられます。ただし目の疲れなどでも起こる現象ですので、どこまで病的かは調べないとわかりません。今までもずっとあった症状でしたらそれほど心配はないと思いますが、新しく起こった症状でしたら、一度眼科で診てもらったほうがいいと思います。