1ドル154円台の米ドル円…今週は「動くなら円高」といえる〈3つの要因〉【国際金融アナリストが考察】

11月26日~12月1日の「FX投資戦略」ポイント

1ドル154円台の米ドル円…今週は「動くなら円高」といえる〈3つの要因〉【国際金融アナリストが考察】
(※画像はイメージです/PIXTA)

1ドル=154円台中心となり、方向感のない展開に終始した先週の「米ドル/円」。今週後半にはアメリカで感謝祭があるため、薄商いとなる可能性がある、とマネックス証券・チーフFXコンサルタントの吉田恒氏はいいます。新たな方向性として考えられる3つのテーマとともに、今週の米ドル/円の展開予測をみていきましょう。

米ドル/円の動きの手がかりとなる「テーマ」を検証

2)「トランプ・トレード」のポジション調整

トランプ氏の選挙公約を織り込む取引、「トランプ・トレード」は、為替市場においては米ドル買い・円売りポジション拡大をもたらしたとみられています。

 

ただそんな米ドル買い・円売りポジションは、米ドル高・円安に一巡感が出てきたことを受け、先週にかけて修正の兆しが出てきました。CFTC(米商品先物取引委員会)統計の投機筋による円ポジションは、売り越し(米ドル買い越し)が19日現在で4.6万枚となり、1週間前の6.4万枚から縮小しました(図表5参照)。

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表5]CFTC統計の投機筋の円ポジション(2022年1月~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

例年、年末にかけてその年のトレード収益を確定するためにポジションの手仕舞いが続く傾向があります。その意味では、このまま「トランプ・トレード」の米ドル買い・円売りポジションの手仕舞いが続くようであれば、米ドル高・円安余地は限られ、米ドル安・円高リスクの拡大が注目されそうです。

 

3)ユーロ安・米ドル高が続くか

ユーロ/米ドルは先週にかけて続落し、一時1.04米ドルを大きく割り込むなど2022年11月以来の水準まで下落しました。このような対ユーロでの米ドル高の動きがさらに続くようなら、それが対円にも波及、米ドル高・円安が再燃する要因になる可能性もあるでしょう。


ところで、このユーロ安・米ドル高の動きは、基本的には独米金利差の米ドル優位・ユーロ劣位の拡大に沿ったものです(図表6参照)。

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表6]ユーロ/米ドルと独米10年債利回り差(2024年7月~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

そして、この金利差の「ユーロ劣位」の拡大を主導しているのは独金利の低下といえます(図表7参照)。独金利低下の背景は、12月のECB(欧州中央銀行)追加利下げ観測があります。

 

このようなECB利下げ観測を受けた独金利低下に伴う金利差の「ユーロ劣位」の拡大、それに連れる対ユーロでの米ドル高が続くかどうかは、米ドル高・円安再燃の観点からも注目されそうです。

 

出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成
[図表7]独米の10年債利回り(2024年7月~) 出所:リフィニティブ社データよりマネックス証券が作成

 

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