(※写真はイメージです/PIXTA)

大切なご家族を亡くした悲しみの中、思いがけない借金の存在に直面することがあります。「相続」と聞くと財産を受け継ぐイメージがありますが、実は借金も相続の対象となることをご存じでしょうか。相続開始後に被相続人の借金が判明した場合、その対応を誤ると大切な資産までもが失われかねません。正しい対処法について、ベリーベスト法律事務所の代表・萩原達也弁護士が解説します。

借金を引き継がざるを得ない場合の注意点

被相続人の借金が事業や不動産などに関連する借金だった場合は、事業の継続や不動産の維持のために借金も含めて相続せざるを得ないケースがあります。

 

前述したように、被相続人の借金を相続する場合は、原則として相続人の法定相続分に応じた借金を引き継ぎます。たとえ遺産分割協議を行い相続人全員が同意したうえで、特定の相続人のみがすべての借金を相続することにしても、それを理由に債権者からの請求を拒むことはできません。

 

ただし、遺産分割協議の内容にしたがって特定の相続人のみが借金を引き継ぐことについて債権者が同意しているのであれば、債権者との間でも遺産分割協議の内容が有効となります。そのため、特定の相続人が被相続人の事業を引き継ぐ場合には、事前に債権者との協議を行い、借金の承継について債権者からも承諾を得ることが大切です。

 

相続は、慎重な判断と適切な対応が必要ですが、借金というマイナスの財産があった場合は、相続問題がより複雑化するおそれがあり、急いで判断する必要があります。家族の問題を第三者に知られたくないと考える方も少なくありませんが、遺産相続には対応に期限があります。そのため、相続時に借金の存在が発覚したら、弁護士などの専門家に相談することを、ぜひご検討ください。

 

※この記事は公開日時点の法律をもとに執筆しています。

 

 

萩原 達也

ベリーベスト法律事務所

代表弁護士

 

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■親が「総額3,000万円」を子・孫の口座にこっそり貯金…家族も知らないのに「税務署」には“バレる”ワケ【税理士が解説】

 

「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

※本記事は、公開日時点の法律をもとに執筆しています。

カインドネスシリーズを展開するハウスリンクホームの「資料請求」詳細はこちらです
川柳コンテストの詳細はコチラです アパート経営オンラインはこちらです。 富裕層のためのセミナー情報、詳細はこちらです 富裕層のための会員組織「カメハメハ倶楽部」の詳細はこちらです 不動産小口化商品の情報サイト「不動産小口化商品ナビ」はこちらです 特設サイト「社長・院長のためのDXナビ」はこちらです オリックス銀行が展開する不動産投資情報サイト「manabu不動産投資」はこちらです 一人でも多くの読者に学びの場を提供する情報サイト「話題の本.com」はこちらです THE GOLD ONLINEへの広告掲載について、詳細はこちらです

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録