フィリピン商工会議所〈50周年ビジネスカンファ〉で語られた経済界から政府への「6つの提言」

10月28日週「最新・フィリピン」ニュース

フィリピン商工会議所〈50周年ビジネスカンファ〉で語られた経済界から政府への「6つの提言」
写真:PIXTA

一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングのエグゼクティブディレクターの家村均氏が、フィリピンの現況を解説するフィリピンレポート。今週はィリピン商工会議所がその設立50周年に合わせてまとめた政府への提言について解説していきます。

提言④教育改革と人材育成の強化

PCCIは、教育システムを改革し、労働市場のニーズに合ったスキルのアップスキリングやリスキリングの取り組みを通じて、労働力のスキルを向上させる必要性を強調しています。また、医療システムの改善を通じて、労働人口の生産性向上を目指しています。

 

具体的には、フィリピン資格フレームワーク法の改正を提案しており、ASEAN加盟国の資格フレームワークを基にしたベンチマークを行うことで、教育の成果と労働市場のニーズとの整合性を確保するための協議を行うべきだと述べています。さらに、新製品の開発、業界のトレンド研究、ベストプラクティスのベンチマーク、最新のカリキュラムの維持を行う研究開発センターの設立も求めています。

提言⑤医療と栄養改善のための施設と取り組み

医療分野では、PCCIはレベル3および4の医療施設の建設を特にサービスが行き届いていない地域において優先するべきだと提案し、栄養失調に対する地域全体のキャンペーンを開始するよう呼びかけています。

 

PCCI会長のエヌニナ・V・マンギオ氏は、ビジネスカンファレンスでのスピーチで「これらの提言は、ビジネスセクターの声を集約したものであり、持続可能で包括的な経済成長を実現するために、政府との協力をさらに深めることを目指しています」と述べました。

提言⑥グリーンレーンでの戦略的投資とデジタル経済への対応

2023年2月に設立されたグリーンレーン戦略では、162のプロジェクトがグリーンレーンサービスを受け、評価額は4兆4千億ペソに達し、許可やライセンスの発行を迅速化するための施策が進んでいます。

 

また、800以上の地方自治体がワンストップショッププラットフォームを導入し、ビジネス許可や建築許可の発行をデジタル化しています。

※当記事は、情報提供を目的として、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティングが作成したものです。特定の株式の売買を推奨・勧誘するものではありません。
※当記事に基づいて取られた投資行動の結果については、一般社団法人フィリピン・アセットコンサルティング、幻冬舎グループは責任を負いません。
※当記事の比較するターゲット株価は、過去あるいは業界のバリュエーション、ディスカウントキャッシュフローなどを組み合わせてABキャピタル証券のプロアナリストが算出した株価を参考にしています。

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