刻一刻と世界が変化し続ける中で、これからの時代を生き抜いていくためには「先を見通す力=先見力」が必要不可欠です。そして、先見力とは、何に「投資」をするかを長期的に考えること、それも長期的な視点を持つことだと話すのは、公認会計士の金川顕教氏です。そこで本稿では、公認会計士である金川顕教氏による著書『公認会計士が教える「資産づくり」を勝ち抜くための11の戦略』(ポプラ社)から一部抜粋し、「先見力」の身につけ方と注目すべき企業について解説します。
国内を見るのではなく、国際基準で考える
将来を予測するのは、なかなか難しいことです。だからこそ、AIの勉強をする、ネットの勉強をする、デジタルの勉強をする、株価のチャートを見るなどといった行動を通して、先見力を養うことが大切です。
そこで、先見力を養う時に、基準となるのは国内ではなく、国際基準です。例えば、消費税を見ると、ヨーロッパの国の多くは大体が20%台です。日本は、現在、その半分の10%です。今後、消費税の引き下げをすることはないでしょうから、徐々に20%に近づいていくでしょう。
一方で、法人税、所得税、贈与税、相続税といった直接税は、日本はとても高い税率です。4,000万円以上の収入があっても、全国一律の住民税10%に加えて、超過累進税率で所得税が45%。
例えば年収が1億円の場合、日本ではそのうち、5,500万円を住民税・所得税として払わないといけません。すると手元に4,500万円しか残りません。しかし、シンガポールは住民税がなく、所得税も24%です。
ですから、もし年収1億円の人がシンガポールに住めば、税金は2,400万円ですから7,600万円が残り、日本の4,500万円と比べると3,100万円、毎年貯金を増やせるわけです。
今後、経済はグローバリズムにより、どんどん国際的な標準に各国が合わせていくことでしょう。政治も同様なので、消費税も上がるはずです。
このように、先見性を持つためには、日本国内だけを見るのではなく、海外の状況と比べることも大切です。
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公認会計士、税理士、「YouTube 図書館」主宰、作家
三重県生まれ、立命館大学卒業。大学在学中に公認会計士試験に合格し、世界一の規模を誇る会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツグループである有限責任監査法人トーマツ勤務を経て独立。トーマツでは、不動産、保険、自動車、農業、飲食、コンサルティング業など、様々な業種・業態の会計監査、内部統制監査を担当。
数多くの成功者から学んだ事実と経験を活かして経営コンサルタントとして独立し、不動産、保険代理店、出版社、広告代理店など様々なビジネスのプロデュースに携わり、300社を起業、300人の「稼ぐ経営者」を育て上げる。現在、3社のオーナー業の傍ら、起業家育成プロデュース、出版プロデュース、執筆活動を営み、「読書で解決しない悩みは一切ない」をミッションとして、1人でも多くの人に読書の大切さを伝えるために「YouTube 図書館」の運営を開始。
YouTube 図書館では、毎日2本、毎月60本、年間730本の書籍解説動画をアップし、これまで解説した書籍は2,000冊以上、チャンネル登録者は16.9万人、動画再生数は4,000万回を突破。執筆活動では、ビジネス書、自己啓発書、小説など多岐にわたるジャンルでベストセラーを連発し、累計部数60万部以上。執筆した本は、中国、韓国、台湾、タイ、ベトナムなど、世界中で翻訳出版されている。
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連載公認会計士直伝「資産づくり」を勝ち抜くための戦略