これからの時代を生き抜くために欠かせないのが「先見力」。その根幹は長期的な視点であり、経営者がフェラーリなどの高級車や高級時計を買う理由にも先見力が関係している……そう話すのは、公認会計士の金川顕教氏です。そこで本稿では金川氏による著書『公認会計士が教える「資産づくり」を勝ち抜くための11の戦略』(ポプラ社)から一部抜粋し、日常生活における先見力の鍛え方について解説します。
リセールバリューを考えることが大切な理由
人生100年時代と言われる現代で、僕たちはどうやって生き残っていけばいいのでしょうか。必要なものの1つが長期的な視点を持つ「先見力」です。
みなさんは、例えば車を20歳から70歳まで持つと、維持費を含めていくらぐらいの費用がかかるかをご存じですか。ファイナンシャルプランナーの平田浩章氏の試算によれば実は、4000万円ぐらいかかります。
この費用をどう考えるか? これが得ならそれはそれでいいわけですし、自分の車を使う頻度に合わせて車は買わずに、カーシェアリングをしたり、レンタカーを借りたり、タクシーを利用してもいいわけです。まずはこの4000万円という数字を知ること、それが先見力に通じてきます。
経営者にフェラーリを買う人が多いのは、リセールバリューが高いからです。2000万円で買い、1900万円で売れれば、100万円しか損をしません。国産車ですとアルファードもリセールバリューが高いです。新車のプリウスを300万円で買って、3年後に売ったら150万円にしかならないのであれば、フェラーリを買ったほうが断然お得です。
ロレックスなどの高級時計を買う人が多いのも、同様の理由です。僕は昔からクロムハーツが好きで、クロムハーツの商品を何点も買っていますが、ブランドの価値が上がっているので、商品の価値も上がっています。
商品そのものの値段で考えるのではなく、売ったらいくらになるのかというリセールバリューを考えるのも大事な先見力だと思っています。
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公認会計士、税理士、「YouTube 図書館」主宰、作家
三重県生まれ、立命館大学卒業。大学在学中に公認会計士試験に合格し、世界一の規模を誇る会計事務所デロイト・トウシュ・トーマツグループである有限責任監査法人トーマツ勤務を経て独立。トーマツでは、不動産、保険、自動車、農業、飲食、コンサルティング業など、様々な業種・業態の会計監査、内部統制監査を担当。
数多くの成功者から学んだ事実と経験を活かして経営コンサルタントとして独立し、不動産、保険代理店、出版社、広告代理店など様々なビジネスのプロデュースに携わり、300社を起業、300人の「稼ぐ経営者」を育て上げる。現在、3社のオーナー業の傍ら、起業家育成プロデュース、出版プロデュース、執筆活動を営み、「読書で解決しない悩みは一切ない」をミッションとして、1人でも多くの人に読書の大切さを伝えるために「YouTube 図書館」の運営を開始。
YouTube 図書館では、毎日2本、毎月60本、年間730本の書籍解説動画をアップし、これまで解説した書籍は2,000冊以上、チャンネル登録者は16.9万人、動画再生数は4,000万回を突破。執筆活動では、ビジネス書、自己啓発書、小説など多岐にわたるジャンルでベストセラーを連発し、累計部数60万部以上。執筆した本は、中国、韓国、台湾、タイ、ベトナムなど、世界中で翻訳出版されている。
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連載公認会計士直伝「資産づくり」を勝ち抜くための戦略