(※写真はイメージです/PIXTA)

日本社会の根底には、経済的不安が絶えず渦巻いています。『民間給与実態統計調査』(国税庁・令和4年)をもとに、日本人の給与額の現状を見ていきます。

「コツコツ働いたところでお金は増えない」恐ろしい現実

「真面目にコツコツ働き続ければ、お金は増えていくんだな」。そう信じたいところですが、昇給コースには、とんでもない落とし穴が待ち受けています。税金です。

 

納税額について給与別に見てみると、年間給与「800万円超」の給与所得者は554万人であり、全体の10.9%しか存在していません。しかし彼らの納税額の合計は「7兆8,256億円」。全体の66.5%を占めています。

 

日本は累進課税。「年収1,000万円あたりが一番損をしている」というのは一説として語られています。年収が1,000万円あっても、税金や社会保険料の重たい負担のために手取りは600~700万円にまで減ってしまうのです。

 

家計調査より作成された内閣府の資料によると、直接税・社会保険料等がもっとも多いのは45~54歳。実収入のおよそ20%にあたる金額が引かれています。

 

稼ぐも地獄、稼げずも地獄。日本政府のおびただしい財政支出は、遅かれ早かれ「徴税」という形を以て国民から回収されることでしょう。日本での「資産形成」は、困難の一途をたどっています。

 

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