「期待リターン」とは何か?
投資信託などで「期待リターン」と表示されているものは、すべて年間リターンの平均を指します。
たとえば20年間運用されている投資信託Aで、期待リターン7%という表示があるのであれば、20年という期間で、1年あたり平均して7%のリターンを確保した、という意味です。あくまでも「平均」なので、年によっては、プラス20%になった年もあったでしょうし、マイナス30%になった年もあったかもしれません。
過去に平均して7%リターンを上げられたのであれば、これからも年平均7%のリターンを上げられるだろう、と投資の世界では考えます。そのために、期待リターン7%という言い方をします。
リスクとは、“期待リターンからのブレ幅の平均”
では、投資におけるリスクとは、どのようなものでしょうか? リスクというと、一般的には、損失をこうむるリスクなどマイナスになることを指すと思います。しかし投資におけるリスクはそれとは異なり、期待リターンが取れるかどうかの「不確かさ」のことを指します。
「不確かさ」とは耳慣れない言葉だと思いますので、これも詳しく見ていきましょう。
先ほどの投資信託Aは、期待リターンが7%でした。年によっては、プラス32%になった年も、マイナス18%になった年もありました。このときそれぞれの年は、期待リターンより25%高かった(32−7=25%)、25%低かった(−18−7=−25%)という言い方をします。
別のある年には、期待リターンより20%高かった、またある年には10%低かった、としましょう。この4つの年の「期待リターンからブレた度合い(%)の平均」は、(25+25+20+10)/4で、20%になります。この20%をリスクと呼ぶのです。
このようにリスクとは、期待リターンから実際のリターンが外れた幅の平均(%表示)を指します。
⾼⾐ 紗彩
株式会社ミッション・ミッケ人生デザイン研究所 代表取締役
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