(※写真はイメージです/PIXTA)

老後の生活に不安を抱え、定年後も働く人が増えています。しかし、老後資金を増やすための仕事が、かえって年金を減らすことも……。定年後も働くことを決意したAさんの事例をもとに、株式会社FAMORE代表取締役の武田拓也FPが解説します。

筆者がAさんに助言した2つの対策

➁基本給(月給)を抑えて賞与を増やす

賞与については算定上限が150万円と定められています。そのため、月々の給与を下げて賞与を150万円以上にすることで、総報酬月額を下げることが可能です。

 

たとえば給与を月23万円に下げ、残りを賞与で受け取れば、在職老齢年金によって年金額を調整されることはありません。給与の受け取り方について会社と相談してみましょう。

 

③フリーランス(個人事業主)として業務委託の形で仕事を受注する

厚生年金保険に加入しながら働く場合、在職老齢年金が適用されるため、年金額の一部または全部が支給停止となります。そのため、厚生年金保険に加入しない働き方にすれば年金の支給停止を回避できます。会社に業務委託で仕事ができないか交渉してみましょう。

こんなはずでは…後悔しないためにできること

日本では長寿化とインフレにより、年金だけで長い老後を過ごすことが年々難しくなっています。

 

そのようななか、老後の生活に対する不安から、定年を迎えても退職する人は減り、再就職する人も少なくありません。

 

安心して老後を過ごせるよう、年金の受給額と老後に必要なお金を確認して早めの準備を心がけましょう。Aさんのように「こんなはずでは」と後悔しないためにも、年金の仕組みをしっかり理解して、損をしないように対策することが重要です。

 

 

武田拓也
株式会社FAMORE
代表取締役

 

注目のセミナー情報

【減価償却】9月20日(金)開催
<税理士が解説>経営者なら知っておきたい
今が旬の「暗号資産のマイニング」を活用した賢い節税対策

 

【医院開業】9月26日(木)開催
【医師限定】人生設計から考える!
医療業界に精通したFPが語る〈医院開業資金〉のリスクと備え

 

【海外不動産】9月28日(土)開催
海外不動産の投資手法をアップデート!
日本国内の銀行融資を活用した最新・ベトナム不動産投資戦略

 

【関連記事】

■税務調査官「出身はどちらですか?」の真意…税務調査で“やり手の調査官”が聞いてくる「3つの質問」【税理士が解説】

 

■月22万円もらえるはずが…65歳・元会社員夫婦「年金ルール」知らず、想定外の年金減額「何かの間違いでは?」

 

■「もはや無法地帯」2億円・港区の超高級タワマンで起きている異変…世帯年収2000万円の男性が〈豊洲タワマンからの転居〉を大後悔するワケ

 

■「NISAで1,300万円消えた…。」銀行員のアドバイスで、退職金運用を始めた“年金25万円の60代夫婦”…年金に上乗せでゆとりの老後のはずが、一転、破産危機【FPが解説】

 

■「銀行員の助言どおり、祖母から年100万円ずつ生前贈与を受けました」→税務調査官「これは贈与になりません」…否認されないための4つのポイント【税理士が解説】

 

 

※プライバシー保護の観点から、相談者の個人情報および相談内容を一部変更しています。

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録
会員向けセミナーの一覧