年金収入月6万円…細々と暮らす“おひとりさま”のAさん
2023年の秋ごろ、その数年前に夫を亡くしていたAさん(68歳)は、1人で暮らしていました。
夫は長年自営業だったことから、亡くなったあとAさんに遺族年金は入りません。したがって、年金収入は自身の老齢年金である月6万円のみでした。
そのため、Aさんはパート勤務による給与収入と、夫がのこした遺産でなんとかやりくりしながら、細々と節約生活を送っていました。
しかし、年齢のこともあり、なかなか思うように身体が動きません。しばらくして、Aさんは体調を崩してしまい、働くことが難しくなってしまいました。
こうなると、定期的な収入は年金の月6万円のみになり、あとは貯蓄を切り崩すしかありません。
日本では年々貧困世帯が増加し、特に「高齢者の貧困」が社会問題となっています。また、OECDのデータによると、日本の高齢者の貧困率は男性:16.4%、女性:22.8%と、女性のほうが貧困率が高いという結果になっています(OECD「Pensions at Glance 2021」より)。
「夫の遺産もあっという間に尽きてしまうかも」「このままだと、生きていけない……」Aさんは、絶望の淵に立たされてしまいました。
ある日、自宅のポストに届いていた「緑色の封筒」
そんなある日、Aさんがある日ポストを覗くと、“緑色の封筒”が入っていました。差出人は「日本年金機構」となっています。
なかを確認すると、「年金生活者支援給付金請求書」なるものが入っていましたが、なぜAさんのもとに届いたのか、よく理解できません。そのため、近所に住む知り合いのファイナンシャルプランナーに聞いてみることにしました。
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