【資産総額1億円超】「私はまだ生きている!」がんを患う90代母、絶叫…70代~60代の4人の子どもの財産争いに「もういい、解散!」→その後のあんまりな顛末

【資産総額1億円超】「私はまだ生きている!」がんを患う90代母、絶叫…70代~60代の4人の子どもの財産争いに「もういい、解散!」→その後のあんまりな顛末
(※写真はイメージです/PIXTA)

広い邸宅に暮らす90代の母親はがんを患っており、70代~60代の子どもたちも真剣に相続を考えるタイミングとなりました。しかし、母親の希望と子どもたちの考えが合わず、話し合いの席は大混乱に…。相続実務士である曽根惠子氏(株式会社夢相続代表取締役)が、事例をもとに解説します。

自宅の独り占めは困る」と兄が…

佐藤さんの母親は自宅不動産に愛着をもっており、売却を嫌がっています。

 

「兄と姉は全員自宅を保有していますが、私は実家近くの賃貸暮らしです。また、母親のサポートに関わっているのはほとんど私です。母からは〈あなたが継いでくれればねぇ…〉といわれているのですが…」

 

そして先日、母親は佐藤さんと兄の2人を自宅に呼び出しました。

 

「母は兄と私だけ呼び出し、相続について〈不動産は二男に継がせたい〉という、母なりの考えを話しました。兄はその場では黙って聞いていましたが、帰りの車のなかで〈母親の面倒を見てくれるのはありがたいが、不動産の独り占めは困る〉といわれてしまいまして…。それに、姉2人にこの話がもれたら、大変なことになりそうです」

目指す着地は「不満の出にくい分割・不動産の有効活用」の両立

佐藤さんの悩みに、提携先の税理士は次のような提案を行いました。

 

①小規模宅地の特例が適用できるのは330m2までなので、敷地のおよそ半分に自宅を建て替え、それを佐藤さんが相続する。自宅の奥に戸建ての貸家を3棟建て、それを長男・長女・二女が相続する。

 

②敷地の半分に自宅を建て替え、佐藤さんが相続する。それ以外の部分は売却して、長男・長女・二女でお金を分ける。

 

③全部を売却し、自宅と区分マンションに買い替え、きょうだい全員で分ける。

 

佐藤さんはこの3つの案について、母親ときょうだいとともに検討することにしました。

 

いずれにしろ現状維持では問題が多く、建て替え・買い替えのいずれかが選択肢となるといえます。そのうえで分割を検討し、遺言書を作成することになります。

次ページせっかくの話し合いが…長女・二女のふるまいに母親、激怒

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