今回は、中古物件または新築物件…投資をするならどちらがよいのかを見ていきます。※本連載は、不動産投資家として成功を収めている才津康隆氏の著書『CF不動産投資』(サンライズパブリッシング)の中から一部を抜粋し、「再生物件」投資で大きなリターンを得るノウハウを、具体的な物件例とともに紹介します。

買った瞬間から家賃収入が得られる中古物件だが…

本連載では基本的に中古物件のお話をさせていただきましたが、最後に新築物件について触れておきたいと思います。

 

特に新築RC物件は規模が大きく、融資も長期で受けられる可能性があり、修繕費もかかりません。基本的には空室リスクも低く、一見メリットだらけのように思えます。私自身「新築はどうなんでしょう?」と質問を受けることが多くありますが、実際のところはどうなのでしょうか。

 

まず結論から言うと、新築でも中古でも「やり方次第」です。新築で利益を出す人もいれば、中古で利益を出す人もいます。もちろん、その逆もまた然りです。ただ、中古と新築に明確な違いがあることは確かですので、そちらについて解説していきましょう。

 

新築と中古の最大の違いは、キャッシュが発生するタイミングです。

 

中古の場合は買った瞬間から家賃収入が発生しますが、RC物件の場合、新築は土地の購入、建物の完成、入居者の決定といったプロセスを経なければ家賃収入が発生しません。少なく見積もっても1年、長ければ計画段階から2年以上は家賃収入ゼロということもあり得ます。

 

ただし、だからといって「新築が悪い」「中古がいい」ということではありません。今の話はあくまでもキャッシュの発生時期という観点から見た特長であって、価値を決定づける要素ではないのです。

自分の目的や資産、市況を把握してから購入物件を選択

新築は家賃収入が発生するまでに時間がかかるものの、一度安定すれば運営コストはほとんどかかりません。空室期間も少なく済むため、実質の手残りは大きくすることができます。また、(要件を満たす必要はありますが)固定資産税、都市計画税の減免は、キャッシュフローに非常に大きな影響を与えるでしょう。

 

中古はすぐに家賃収入が発生するため手持ち資金を増やしやすいですが、大規模修繕が発生する可能性もあります。物件次第では客付けのハードルも高いため、いい物件と出会えるかどうかが鍵といえるでしょう。

 

このように新築、中古それぞれに特徴があり、メリットとデメリットがあります。それらを把握したうえで、自分の目的や資産、市況などによってベストな選択をしていくことが大切です。

まずは中古からスタート、経験を積んだら新築へ

また、投資ステージによっても向き不向きはあります。基本的には、投資初期は中古からスタートして資金を増やしながら経験を積み、決算書や確定申告の実績を作っていくのがいいでしょう。そして、ステージが上がってきたら「新築」にチャレンジするのがいいと思います。

 

また、投資初期に中古をおすすめする理由は、もうひとつあります。新築RC物件となるとある程度まとまった資金が必要なため、投資初期から取り組んでもあまり投資効率がよくないのです。最初から潤沢な資金がある人は別にして、新築RC物件はすでに実績を積んだ人のほうが利益を出しやすいといえるでしょう。

 

私は中古RC物件をメインに投資をしていますが、築年数のバランスを取るためにも、今後機会があれば新築にもチャレンジしてみたいと考えていました。いい土地があり、かつ建築費などを考慮しても投資に見合うリターンがあるなら、ぜひ挑戦したいと思っていたのです。

 

まさしく今現在、利回り13%超、投資規模1億円程度の新築物件を計画しています。あいにく計画段階のため今回はご紹介することはできませんが、いつか機会があれば新築の運営についてもどこかで語らせていただきたいと思います。

本連載は、2016年11月10日刊行の書籍『CF不動産投資』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

CF不動産投資

CF不動産投資

才津 康隆

サンライズパブリッシング

不動産投資の第1の目標は「キャッシュフロー1000万円」。そのステージに達するためにはどうすればいいのか。そのステージに立てた後はどう行動すればいいのか。 日本最西端の離島で単身不動産投資にチャレンジし、2年半で家賃…

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