頑張っても「生活がどんどん味気なくなっていくんです」
佐藤さんが最も不安に感じているのは、老後の生活です。日本は世界でも有数の長寿国であり、現在「人生100年時代」と言われるほど、長生きすることが一般的になっています。
厚生労働省のデータによれば、2007年に日本で生まれた子供の半数が107歳を超えて生きると推計されているほど。現在の生活だけでも苦しいのに、80歳までこの状態が続くかと思うと不安が募ります。
「将来、年金だけで生活できるかどうかも不安です。今のままでは、老後の資金も十分に貯められそうにありません。将来に対する漠然とした不安が、常に頭の片隅にあります」
佐藤さんは毎月3万円を貯金していますが、それでも十分な金額とは言えません。大きな出費があると、すぐに貯金が底をついてしまいます。
「貯金は大事だと思って毎月少しずつ貯めていますが、大きな出費があると困りますね。車の修理や医療費など、予想外の出費があると貯金が一気に減ってしまいます」
「できるだけ外食は控えて、娯楽費もなるべく削減して、無駄な出費を避けるようにしています。ただ、そうすると生活がどんどん味気なくなっていくんです」
「もっと税制が優遇されるとか、社会保障の負担が軽くなるとか、そういったサポートがあれば、もう少し生活が楽になると思います。今のままではいけないと思って副業も考えていますが、現状では、自分の努力だけでは限界があります」
将来に対する不安を抱える佐藤さん。社会保障費の負担増や手取りの減少が生活を圧迫し、貯金もままならない状態です。こうした状態には、多くのサラリーマンが苦しめられているのではないでしょうか。
政府や企業が協力し、働き方や給与体系の見直しが図られればよいものの、給与の上昇は穏やか。物価の上昇に追いついていないのが現状です。資格取得や副業など、自力でなんとか道を模索することが求められています。また老後資金に関しては、政府は新NISAなどで備えることを推奨しています。
とはいえやはり、個々人の努力だけでは限界があるもの。社会全体の構造的な改革と個々人の自助努力が両輪となって、困難な状況を克服できる未来が切望されています。
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