本連載は、世界4カ国で20年もの経営経験をもつ平沢健一氏の著書、『アジアビジネス成功への道』(産業能率大学出版部)の中から一部を抜粋し、ビジネスにおける中国・インドでの交渉術や勝ち抜くためのノウハウを紹介します。

彼らは日々「駆け引きで交渉に勝つ訓練」を行っている

中国人との交渉は極めて困難だと言われるのはなぜでしょうか。米国人や欧州人と長くビジネス上の交渉を繰り返した後中国に赴任し、このことを考え続けました。

 

よく中国は「生命力と交渉力とケンカの強いものが常にトップになる」と言います。中国には中国語で書かれた外国人との交渉術指南書がたくさん存在します。また、米国のディベートにそっくりな「討価環価(値切り交渉)」という駆け引きで交渉に勝つための訓練があちこちでなされています。

 

広い中国を巡って様々な場面で中国人と交渉を繰り返しましたが、彼らが実によく工夫していることに感心すると同時に、共通した特色があることに気づきました。

数の優位、数の論理を活用する中国人の交渉術

その特色は次の通りです。

 

●極力ホーム(自分のいる場所)で交渉しようとする。

 

●自分たちのペースにはめようとあらゆる手を打ってくる。

 

●大勢の人間を用意して、数の優位で交渉に当たらせようとする。

 

●交渉や会議を細部にわたり記録し、それを分析して対策や作戦を練る。

 

●交渉に時間的な概念を極力入れず、相手の時間の縛りを探り出しておく。

 

●相手に対し事前に情報を収集し、邪魔や妨害方法を研究して効果的に手を打っておく。

 

●自分勝手なルールを決め、数の論理などでそれに従わせようと画策してくる。

 

●契約順守の考えはなく、締結してもそれは通過点だと思う人が多く、平気でひっくり返す。

 

●これまでの屈辱の歴史から、先進国や日本に対して搾取されてきたという意識が強く、最近は国威発揚のチャンスと一気に打って出ようとしてきている。

 

●チームワーク意識に欠け、組織で動くことが苦手なため、民間企業では特に個人の力の強さ弱さで交渉のスタートラインの姿勢が決まる傾向が大きい。

 

こうした前提で、中国人との交渉において数々の失敗の中から考えた「勝つための対処法」を述べてみたいと思います。

本連載は、2016年6月30日刊行の書籍『アジアビジネス成功への道』から抜粋したものです。その後の税制改正等、最新の内容には対応していない可能性もございますので、あらかじめご了承ください。

アジアビジネス成功への道

アジアビジネス成功への道

平沢 健一

産業能率大学出版部

アジアの14ヵ国で成功を収めた14人の経営者と、世界4カ国20年の経営経験をもつ筆者が、グローバルビジネスの中心となってきたアジアビジネスでの成功の秘訣を語る。アジアビジネスでの苦労や成功体験はもちろん、アジア各国で…

人気記事ランキング

  • デイリー
  • 週間
  • 月間

メルマガ会員登録者の
ご案内

メルマガ会員限定記事をお読みいただける他、新着記事の一覧をメールで配信。カメハメハ倶楽部主催の各種セミナー案内等、知的武装をし、行動するための情報を厳選してお届けします。

メルマガ登録