【実話】“本田圭佑”の心も掴む…チャンスは1回!投資家に「出資」を決断させるプレゼンで「最も強調すべきこと」〈シリアルアントレプレナーが戦略を伝授〉

【実話】“本田圭佑”の心も掴む…チャンスは1回!投資家に「出資」を決断させるプレゼンで「最も強調すべきこと」〈シリアルアントレプレナーが戦略を伝授〉
(※写真はイメージです/PIXTA)

起業家は自分が作るビジネスについて、社内外のステークホルダーに説明する機会が多くあります。では、社外の投資家に自社への出資を決断させるにはどのようなプレゼンをすればよいのでしょうか? 本記事では、株式会社Piece to Peace代表取締役CEOの大澤亮氏が、サッカー選手であり実業家の本田圭佑氏からの出資を受けた経験から、投資家に出資してもらうためのプレゼンのポイントを詳しく解説します。

50分のプレゼンで魅力を最大限伝える

さて、「損をさせない」ということを単純に伝えることは簡単ですが、重要なのは、そこへの説得力です。筆者の場合は以下の3つを根拠に絶対に損はさせない、と覚悟を持って伝えました。

 

1.先に自分以外に株主がいたこと

一番最初に投資を決めるのは誰でも勇気がいる、ハードルが高いことです。弊社の場合、公認会計士である筆者の大学院時代の親友が株主で入っており、本田さん投資の直前にはパーソルグループが投資を決めてくれていました。一般的に信頼できる、会計士と大手企業が株主に入っている、ということはプラスに働くでしょう。

 

ただし、絶対に損はさせないことの根拠にはこれだけでは当然なりえません。

 

2.会社の実績

■業績が1年で7倍に急成長

2017年から2018年にかけて1年間で7倍にも売上が成長していました。

 

■黒字化できるビジネスモデルで、月次黒字化も達成

売上が成長しても、赤字が継続すると、当然ながら倒産してしまいます。弊社は、事業開始3年目でも月次で黒字化していた月もあったため、黒字化を証明することも難しくはありませんでした。

 

3.筆者個人のビジネスパーソンとしての実績

ただし、会社が「そのとき」成長することと、今後も成長し続けることはイコールではありません。

 

そこで強調したのが、筆者個人の自己紹介です。当時、ほかの方にはあまりなかった特徴を筆者自身が持っていました。それは、複数回にわたって代表者として事業を創った経験があり、2度売却し、いずれも株主に度も損はさせなかった、という事実です(いまではこのような経験を持っている方もほかにいると思います)。

 

そのため、「投資してくれたら絶対に損をさせない覚悟で事業を運営します」という言葉に説得力を持たせることができたと思っています。

 

また補足ですが、上記に加え、「現物出資」という形も提案しました。詳細はお話できませんが、損をしにくい形の投資であることの説明です。

未来のビジョンではなく、過去の実績を証明する

繰り返しになりますが、想いやビジョンで語るだけでなく、「事実や実際の行動」で証明すること、これが大切だと思います。


本田さんレベルの方になると、何百人、何千人と会い、一般レベルの筆者からすると、考えられないような数の経験をされていることでしょう。そんな方に投資決断に至らしめるには、ほかの人が語っているのと同様のビジョンだけでは絶対にダメだと思います。

 

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趙 瑋琳

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