(※写真はイメージです/PIXTA)

増えていく社会保障費と、減っていく年金。現役世代も高齢者も苦しい生活を余儀なくされています。高齢化に伴い気になるのが「介護」事情。厚生労働省『社会保障の給付と負担の現状』、厚生労働省『第8期 介護保険事業計画に基づく介護職員の必要数について』などとともに見ていきましょう。

介護職員の気になる給与は?

厚生労働省によると、令和4年2月から9月には「介護職員処遇改善支援補助金」が交付され、令和4年10月からは「介護職員等ベースアップ等支援加算」が創設されています。

 

介護職員処遇改善支援補助金を交付されている施設・事業所における介護職員(月給・常勤の者)について、令和4年9月の平均給与額は「31万7,540円」。基本給は「23万9,800円」です。

 

また、介護職員等ベースアップ等支援加算を取得している施設・事業所における介護職員(月給・常勤の者)について、令和4年9月の平均給与額は「31万8,230円」。基本給は「24万790円」となっています。

 

この額をどう捉えるかは人それぞれですが、徐々に引き上げようと策はとられている状況です。とはいえ、SNSを中心に「そんなにもらっていない」という声も聞かれます。

 

現状、厚生労働省の『2022年 国民生活基礎調査の概況』より介護者の状況について見てみると、要介護者等と「同居」が45.9%で最も多く、次いで「別居の家族等」が11.8%となっています。

 

主な介護者の内訳について見てみると、介護者は「被介護者の配偶者」が一番多く22.9%。次に「被介護者の子」16.2%、「事業者」15.7%、「別居の家族等」11.8%、「子供の配偶者」5.4%と続きます。

 

介護にかける時間は「ほとんど終日」が19.0%、「半日程度」が11.1%、「2~3時間程度」が10.9%です。また、要介護4では41.2%が「ほとんど終日」要介護5では63.1%が「ほとんど終日」と回答しています。

 

身内に介護を頼む方が多い現状ですが、「ほとんど1日中付きっきりで介護をする」深刻さは度々問題として取り上げられるものです。やはり介護職員の重要性は増していきますが、多くの人にとって「魅力的な職」と捉えられるか。さらなる環境改善が急がれます。

 

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